- 地域の魅力を発信するグループ
「九里半歴史文化回廊」会長、高桐 秀夫さん(73)
かつて京・大阪と美濃・尾張・伊勢などを結ぶ物資輸送ルートだった九里半街道。その宿場町としてにぎわった牧田宿(岐阜県大垣市上石津町牧田地区)。街道沿いには馬頭観音や常夜灯、馬つなぎ石などが今も残る。その牧田地区で地域住民と手をつなぎ、地域の魅力発信に取り組んでいるのが高桐さんら「九里半歴史文化回廊」の仲間たち。高桐さんたちは「九里半街道には昔の風情が数多くそのまま残っている。自分の足で歩いて歴史に触れるのも楽しい」と語り、情報発信とともに景観の整備・保存活動などを展開している。
九里半街道は、濃州三湊として栄えた同県養老町の船附・栗笠・烏江から牧田宿を経由して琵琶湖の朝妻湊に至る陸路。舟で運ばれた尾張や伊勢方面からの荷物を関西・北陸へ最速で安く運べる流通ルート。距離が約九里半(38キロメートル)からこの名で呼ばれていた。
「九里半歴史文化回廊」が発足したのは、2010年3月。きっかけとなったのは、高桐さんが地元自治会の「広報はぎわら」に2年間にわたり24回連載で執筆した九里半街道の紹介記事。記事を読んだ中学時代の仲間たちが呼びかけて結成した。当初の会員は約20人だったが、現在は50歳代から80歳代までの52人。地元・牧田地区だけでなく、大垣市中心部や養老町などから参加している人もいる。高桐さんは歴史好きで、郷土史家などから故郷の歴史を習ううち、忘れられようとしていく九里半街道の記事を書いたのだ。「古文書もよめず、こつこつと自分の足で確かめました。A4の原稿用紙1枚書くために4回くらいかかり、三湊から琵琶湖の朝妻湊まで4年間かけて調べました」と、当時を振り返る。
会員たちは、九里半街道や地区にかかわる勉強会を兼ねた日帰りの研修旅行に年2回出かける一方、ウォーキングを年1回開催している。昨年11月4日には、天下分け目の関ケ原合戦(1600年)で、西軍が総崩れとなる中、敵中突破した島津隊にちなんだ「島津の退(の)き口コース」で行われ、参加者約50人が自然を満喫しながら約6キロを歩いた。途中、島津隊の殿(しんがり・最後尾)を務めた当主・島津義弘のおい、島津豊久の顕彰碑が立っている烏頭坂や家老・阿多長寿院盛淳が眠る琳光寺などでは、案内人から説明を聞き、歴史ロマンを楽しんだ。九里半街道や伊勢西街道の牧田宿や常夜燈を紹介するパンフレットや案内看板も設置した。案内看板は琳光寺や馬つなぎ石など、地区の各史跡や入り口など20カ所にある。そんな活動が認められ、会は2015年に大垣市景観市民団体に認定された。
高桐さんたちがこれから取り組もうとしているのが、街道沿いに残るかつて問屋を営んでいた五井家の旧牧田郵便局の保存と整備。1936(昭和11)年から1967年に移転するまで牧田地区の人たちに利用された郵便局を景観遺産として保存する一方、多目的ホールや地元住民の触れ合いの場、郵便局や街道などに関するものを展示する博物館などとして整備できないか具体的な論議を積み重ねている。「お金もないので日曜大工など、自分たちで出来ることは自分たちでやっていきたい。どうして金を集めるか、スポンサー探しから市への働きかけなど、これからやらなければならないことがたくさんある。歴史的にも注目されてきている牧田地区の発展のために何とかしていきたい」と、熱く話す高桐さんたち。苦労はあるだろうが、なんとか実現させてほしい。
九里半街道は、濃州三湊として栄えた同県養老町の船附・栗笠・烏江から牧田宿を経由して琵琶湖の朝妻湊に至る陸路。舟で運ばれた尾張や伊勢方面からの荷物を関西・北陸へ最速で安く運べる流通ルート。距離が約九里半(38キロメートル)からこの名で呼ばれていた。
「九里半歴史文化回廊」が発足したのは、2010年3月。きっかけとなったのは、高桐さんが地元自治会の「広報はぎわら」に2年間にわたり24回連載で執筆した九里半街道の紹介記事。記事を読んだ中学時代の仲間たちが呼びかけて結成した。当初の会員は約20人だったが、現在は50歳代から80歳代までの52人。地元・牧田地区だけでなく、大垣市中心部や養老町などから参加している人もいる。高桐さんは歴史好きで、郷土史家などから故郷の歴史を習ううち、忘れられようとしていく九里半街道の記事を書いたのだ。「古文書もよめず、こつこつと自分の足で確かめました。A4の原稿用紙1枚書くために4回くらいかかり、三湊から琵琶湖の朝妻湊まで4年間かけて調べました」と、当時を振り返る。
会員たちは、九里半街道や地区にかかわる勉強会を兼ねた日帰りの研修旅行に年2回出かける一方、ウォーキングを年1回開催している。昨年11月4日には、天下分け目の関ケ原合戦(1600年)で、西軍が総崩れとなる中、敵中突破した島津隊にちなんだ「島津の退(の)き口コース」で行われ、参加者約50人が自然を満喫しながら約6キロを歩いた。途中、島津隊の殿(しんがり・最後尾)を務めた当主・島津義弘のおい、島津豊久の顕彰碑が立っている烏頭坂や家老・阿多長寿院盛淳が眠る琳光寺などでは、案内人から説明を聞き、歴史ロマンを楽しんだ。九里半街道や伊勢西街道の牧田宿や常夜燈を紹介するパンフレットや案内看板も設置した。案内看板は琳光寺や馬つなぎ石など、地区の各史跡や入り口など20カ所にある。そんな活動が認められ、会は2015年に大垣市景観市民団体に認定された。
高桐さんたちがこれから取り組もうとしているのが、街道沿いに残るかつて問屋を営んでいた五井家の旧牧田郵便局の保存と整備。1936(昭和11)年から1967年に移転するまで牧田地区の人たちに利用された郵便局を景観遺産として保存する一方、多目的ホールや地元住民の触れ合いの場、郵便局や街道などに関するものを展示する博物館などとして整備できないか具体的な論議を積み重ねている。「お金もないので日曜大工など、自分たちで出来ることは自分たちでやっていきたい。どうして金を集めるか、スポンサー探しから市への働きかけなど、これからやらなければならないことがたくさんある。歴史的にも注目されてきている牧田地区の発展のために何とかしていきたい」と、熱く話す高桐さんたち。苦労はあるだろうが、なんとか実現させてほしい。
2018.05.01(子林 光和)

高桐 秀夫(たかぎり ひでお)
元自動車販売会社店長。牧田地区連合自治会長も歴任している。現在は牧田まちづくり協議会長や観光ボランティアガイド・ふるさと大垣案内の会上石津支部長として幅広く活動する。「牧田のことなら高桐さん」と言われるほど、地区の歴史に詳しい。若い時は天体や気象。現在は写真が趣味とか。「ここ3カ月ほど休んでいる」と言うが、伊吹山を20数年にわたり撮り続けている。「孫に食べさせてやりたい」と、約50平方の家庭菜園で野菜の栽培もしている。岐阜県大垣市上石津町牧田で妻と息子夫婦、孫2人の6人暮らし。
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2026-4-6 UP!



































