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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

プロとして・・・

 先日、岐阜県発達障害支援センターのぞみに勤務されていた加藤永歳先生の送別会があって出席しました。加藤先生には応用行動分析の講座やペアレントメンター研修などで、お世話になりましたが、別れに際して、もっともっと学ばせていただけたはずなのに……と悔いのみが残りました。

 その会で隣り合った元特別支援学校の校長先生が「私は、児童発達管理責任者(放課後等デイサービスなど児童通所施設における支援計画作成の責任者)の講習で、中野先生の話は心に残りました。でも、若い子たちはちょっとびびっていましたよ。」と、おっしゃいました。そして「子どもにかかわる者として当然のことですが、先生は厳しかったですから……。」と……。「えっ、私はこれでもやさしいつもりなんですけど……。」と応えましたが、本当のところは、きびしいのかもしれません。

 園から小学校、小学校から中学校への引きつぎ会に同席させていただくと、申し訳ないのですが、先生方のお子さんへの理解度や関り方が見えてしまいます。「小学校では、〇〇と△△と□□の支援をお願いします。」と、要望ばかり出される保育者もいらっしゃいますが、同席した保護者に「要望通りやってもらえる。」というようにとらえられると大変です。園でできることが学校でできるとは限りません。また、「四月当初は〇〇ができませんでしたが、今ではできるようになりました。」と、ご自分の実践の結果を報告される先生もおられますが、受ける方は、どうしようもありません。引きつぎ会は、要望の場でも、実践をひけらかす場でもないのです。その子の特性をしっかりとつかんで、「この子の困り感は◎◎という点にあって、私は支援として〇〇や△△を心がけてやってきました。〇〇は支援法として良かったと思いますが△△は、この子には良くないと思います。将来に向けて、□□の力をつけていってほしいのでよろしくお願いします。」が本来の「支援の引きつぎ」です。

 プロというのは、その道で給料をもらっている人のことだと私は思っています。プロである以上、常に学び、反省し、自己に厳しくあらねばならないのではないでしょうか。

 庭に咲きはじめた花々に子どもたちを重ねて観ていますと、一人ひとりをしっかり見つめ、その心の声を聴き、寄り添いつつ、社会に生きていく者としての見識を育てていくことの大変さを思うのです。子どもたちに関わるプロとして……。


2018.3.12 発行



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