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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

王さんの「やれる!」に励まされて

 四月四日の朝日新聞にホームラン王として有名な王貞治さんの記事が載っていました。王さんは、子ども達に野球の楽しさを広めたいと願って、昨年「球心会」を作り、活動して来られたそうです。紙面には、「やれる!」と書いた色紙を持つ若々しい王さんの写真も載っていて、この三月末に大台に乗った私も、「よし、今年もやれる!」と、力をいただいたのでした。
 私ごとですが、実は、私はこの歳になったら本を出そうと決めていました。以前、十年位前にお母さん方と一緒に本を出そうかと言っていたこともあったのですが、多忙のために流れてしまいました。子育てや発達に関するもの、三冊目の歌集などと考えたのですが、今回は手はじめに亡父にかかわる『歌の師・歌の友』という本を出すことにしたのです。私の父は小さな会社をやっていましたが歌詠みでもあり、その交友を多くの作品に残しました。そこで私にしか書けない父にまつわる歌人の姿を本に残すことにしたのです。隙間時間をどう使うかが課題でしたが、やっと初校にこぎつけました。
 ところが、そんな時、奇しくも先月の宮代小学校卒業式の式次第の中に、校歌の作詞者として父の名を見つけたのです。戦争中に東京から疎開してこの地に移り住んだ父は、校歌の作詞を依頼された折に「余所者の自分の名を出さなくても良い。」と言って、自分の師であり、宮中の歌会始の選者でもあった松村英一校閲として出すことにしたのでした。没後五十年以上経て、しかも私が本を出す年にようやく作詞者として表に出していただくことになったとは、何とも不思議なことです。作曲者は私のピアノの師であった岐阜大学教授の米田天海先生で、先生は、私が仕事で訪問する不破高や大垣工業高校の校歌も手がけておられたことを最近知り、人の縁の不思議さをしみじみ感じています。
 今年度も予定はどんどん埋っていきますが、限りある自分の時間をどのように使っていくのか、誰にとっても課題ではないでしょうか。庭先では著莪(しゃが)が群れ咲き、雑草の園を華やかにしてくれています。もしかしたら「やれる!」と応援してくれているのかもしれません。


2026.4.13 発行



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