先日、岐阜県障害幼児研究会と当センターの共催で、東京から木村順先生を招いて「感覚統合と子どもの発達」について二日間の講座をもちました。
朝の九時半から午後四時半まで二日間の座学は、講師の先生も聴講する私たちも、さすがにかなりハードです。学ぶことは多くありましたが、同時に分からないことがまた増えて、結局、多くの方々のご要望で、来年度も来ていただくことになりました。(7/26〜7/27)
先生は後泊されたので、翌日は岐阜城にでも…と思っていましたが、あいにくの雨で、奥の細道記念館をご案内することになりました。
住吉灯台や舟つき場などを回ってから記念館に向かいました。実は、私はじっくりと記念館を訪ねたことがありませんでしたので案内人としては心許無いものでしたが館内で千住から深川へ、そして日光、奥州、北陸などを巡って大垣へと芭蕉が一八〇日をかけて歩いた旅路を俳人の黛まどかさんの解説で動画放映されていました。十五分ずつ四部構成になっていて、なかなか見応えがありました。その日は東小学校の子どもたちが見学に来ていたので、途中に子ども版の映像が入りましたが、私は、はじめて芭蕉の足跡を辿ることができました。かつて訪ねた平泉の中尊寺や那谷寺などなつかしい映像もあり、木村先生のお蔭で雨の一日、奥の細道の世界に浸ることができ、心にゆとりをもらったように思います。
西濃には、芭蕉の句碑は多く、垂井の泉には「葱しろく洗ひあげたる寒さかな」、上石津の山道には、確か「山路来て何やらゆかしすみれ草」があったように記憶していますが、私の記憶もだんだん朧になりつつあります。それにしても山形の立石寺に行きたいとずっと思っていましたが、今となっては、体力的にあきらめざるを得ないでしょう。
記念館で出会った東小学校の子どもたちは、どんな学びをしたのでしょうか。次世代の子どもたちに文学の面白さが受けつがれていって欲しいと思った出会いでもありました。
2024.07.08 発行