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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

砂漠の国を旅して来て・・・

 少し休暇をいただいて、遠く北アフリカのモロッコという国を旅してきました。日常のあわただしさの中で失くしそうになる心のゆとりを、非日常の数日に身を置くことで取り戻し、次の新たなエネルギーに変えたいなぁと思ったのです。
 私は砂漠が好きです。砂漠で生きる人たちに出合うと何故かホッとするのです。私の中には、もしかしたら遊牧の民の血が混じっているのかもしれません。過酷な大自然の中で生まれ、その中で必死に生き、死んで大地に還っていく。生命体としてあたり前のことですが、砂漠の中で生きている人たちに接すると、人とは何なのか、命とは何なのか・・・と原点に立ちかえって自分の生き方を見直すことができる気がしています。かつてゴビ砂漠で葬られた人の土まんじゅうが歳月を経て低くなっていくのを目にした時、まさに大地に還るということを実感したのです。それは不思議な心の安らぎでした。
 モロッコの子どもたちは半日しか学校に行けません。学校の数も教師の数も少ないので午前に通う子と午後に通う子に分かれています。そして学校に行っていない間、子どもたちは荷を運んだり、ロバを引いたりして家の手伝いをしていました。写真を撮らせてお金を請求する子もいましたが、自分たちが草の葉で作った動物を買ってもらって代金を払ってもらっている子もいました。どの子もたくましく生きていました。さて、日本の子どもたちは、大自然の中で「自分で考えて工夫してみてごらん。」と言われたら、どうして生きていったらいいのか分からずに大泣きするのではないでしょうか?発達障がいといわれる子どもたちが、この広大な大地で思いきり駆けまわったら・・・?と想像しながら どの国の子どもたちも幸せになってほしいと心から願わずにはいられませんでした。


2012.3.30 発行



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