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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

表情の中に見えるもの

 秋が日一日と深まりつつあるが、身の回りの整理がなかなかできず、やっと夏ものと冬ものの入れ替えをしました。作業中、ふと目を上げた時、姿見に映った自分の表情にギョッとしました。考えごとをしている時、私はこんなに厳しい表情をしているのか……と。
 乳幼児家庭教育学級の担当者の方が、人に話しかけている私の表情を撮って送って下さるので、私っていつもこんな表情をしているのだなあと思い込んでいたのだが、おそらく刻々と表情を変え、時には人には見せたくない内面をさらけ出し、すごい形相をしているのかもしれないとその時、思ったのです。皆さんにもそんな経験があるのではないでしょうか?
 ところで、最近私は子どもたちの表情が気になっています。健診の場で表情に変化が見られない子たちが増えているように思うのです。かかわってくすぐってみても笑わない子、無表情な子の中にどんな思いがあるのだろうか……?人には笑わないのに携帯電話の画面やゲームには楽しそうに笑う子、自分と物(おもちゃ・ゲームなど)の関係はあっても、お母さんや他の人と共感して一緒に楽しめない子など幼い子たちの内面に一体何が起きているのかと不安になります。そして、では大人の表情は…と思って見ると、子どもに笑いかけない大人も意外に多いことに気づきます。笑わない保育士、無表情な療育者や教師など子どもに接する職業の人たちの中にも気になる表情がいっぱいあります。
 小学生になって、相手の表情が読めない子、自分の気持ちを表情カードを使って表す学習をする子を目にすると子ども達は大人の社会を映し出しているとも思います。表情は心を映す鏡です。子どもたちに心から笑いかけ、共に喜び、ほめ、そしてきちんと叱ることができる大人でありたいと思うのです。


2011.11.8 発行



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