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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

夏が過ぎそして一日一日と季(とき)は移ってゆく

 忙しかった夏休みが終わり、二学期が始まりました。

 私は、教育相談や検査の依頼などで毎年、夏は忙しく過ごしていますが、子どもたちは、どんな毎日を過ごしたのでしょう。行きしぶりや欠席の子たちも多くなっているのかもしれません。子どもたちの内面のつらさや葛藤をどうしていったら良いのかと思うのですが、いたずらに日々を重ねていってしまっている様な焦りもあります。

 日々忙しくあちこちの学校や園をとび回っていますと時々「先生はストレスはないのですか。」と問われることがあります。「昔は旅もしましたけれど…。」と答えつつ、そういえば滋賀の徳源院にもしばらく行っていないし関ケ原も歩いていないなあと思います。「砂漠が好きだと書いておられましたが、外国へは行かれるのですか。」とたずねられて、「いや。もう体力がもちません。」と言いつつ、何となくほこりっぽくて何とも言えない砂漠のにおいを懐かしく思い出したりします。私の先祖はきっと砂漠の民だったに違いないと昔は思っていたこともありました。

 そんな私に、今日はモロッコの大地震のニュースが飛びこんできました。亡くなった人も多く、大変な被害だということです。そういえばモロッコに旅したのは何年前になるでしょうか。砂漠から上る朝日を観るというツアーでした。早朝、まだまっくらな夜道を車に揺られて行ったことを思い出します。被害がひどいと伝えられたマラケシュの旧市街地は世界遺産に登録されていて、私たちの宿泊地でした。市内のモスクの塔も崩れ、付近はがれきの山になっているとのこと、旅で出会ったかの地の人たちは大変な思いをしておられることでしょう。亡くなられた方もいらっしゃるに違いありません。

 わが家では、今、鈴虫が次々と鳴いています。平和で静かな夏の夜、けれどもいつ何時、自然の脅威が襲ってこないとも限りません。酷暑の中を鳴きつづけてくれた鈴虫たちの音色も秋の深まりとともに消えてしまうことでしょう。一日一日限りある時間が過ぎていきます。でも、明日があると信じて胸をはって生きていきたいですね。


2023.9.11 発行



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