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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

学ぶことの楽しさ

 お花の好きなお隣からいただいた鉢植えのルリヤナギが、今年はじめて花をつけました。ルリヤナギをご存知ない方も多いでしょうが、何となく寂しげで、竹久夢二の美人画を思いおこします。花のことを書くと、皆さんは美しく整った庭をイメージして下さるようですが、実際は雑草の園なのです。それに、今年は特に勉強に打ち込もうと、庭の草々に心を寄せることが少なく例年にも増して草が伸び放題になりました。
 
 何の勉強かと言うと、今年は公認心理師の試験に理任者として挑戦できる最後の年だったので、受けようと考えたのです。
 
 思い返すと、私が大学で心理学を学んだのは半世紀も前になります。当時は心理学科をもつ大学は少なく、高校の先生に「心理学?男性心理でも研究するのか?」とからかわれました。担任でもなかったその先生のことばに、いささか腹を立てながら「そうですね。良い人でも見つけて来ます。」と返したことを今でも思い出します。福祉の道に進むために、あえて心理学を選んだ私でしたが教員免許も取っておこうと考え、実習の依頼に行った学校では「特殊学級の先生になりたいの?そんな人はうちの学校で実習してもらっても……。」と拒否されたこともありました。当時は、障がいをもつ子には、就学猶予、免除という制度があり、公務育さえ受けさせてもらえない時代でした。
 
 さて、心理学の勉強を始めてみると、知らないことが多すぎました。学校教育や子どもの発達だけならまだしも、老人医療、大脳生理学、精神病理、少年法、労務管理、福祉行政、もちろん種々の心理検査や心理療法等々幅広く、今まで何をしてきたのかと反省させられました。つれあいからは、「年々記憶力は落ちて来てるだろうに……」と言われつつ、学ぶ楽しさに没頭する日々でした。いくつになっても知らないこと事は多く、それを知ることは、本当に面白いと思いました。

 さて、夏休みも終わり、子どもたちはどうしているでしょうか。学校に行きしぶっている子、不登校が続いている子もいるのでしょう。本人はおそらく心の中で迷いつづけているのでしょうね。早く自分の道が見つけられるといいな、学ぶことが楽しいと思える日が来るといいな……と、願っている私です。


2022.9.12 発行



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