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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

母の日に感謝をこめて

 今年も母の日が巡って来ました。
 
 皆さんのお母さんはどんな方だったのでしょうか。

 私の母はとても真面目で融通がきかず、厳しい人でした。一人っ子の私を甘えさせることなく育てました。食べものの好き嫌いが許されるはずもなく、嫌いな人参は常に調理法を変えられて食卓に並びました。友だちの家にあそびに行って約束の帰宅時刻が少しでも遅れると家に入れてはもらえないということも一度や二度ではありませんでした。そんなふうに育った私も母となり、娘たちは毎年母の日にプレゼントをしてくれます。花やメガネケースや小物など、娘たちは様々に考えて贈ってくれるのですが、これまでで私が一番うれしかったのは「Memory」という小冊子でした。そこには娘たちがそれぞれ祖母との思い出をつづって書いた文章とカットが描かれています。そして一ページごとに小題がつけられていて、べっこうあめ、やかん、授業参観、おままごとセット、うぐいす、お手玉、にがお絵、まいご?、花の水やり、ぼうずめくり、ヘアーアイテム等々、上の娘が二十七篇、下の娘が十五篇の祖母との思い出がつづられているのです。

 母の日の今日、久しぶりに「Memory」をひもといてみました。そこには、母親として私に見せたことがなかった母の姿がありました。

 若い頃から仕事に夢中だった私に代わって、娘たちに日々愛を注いでくれていた母の日常がありました。

 「Memory」を読みながら、そんなこともあった、こんなこともあったと生前の母の姿を目に浮かべ、高齢出産で、しかも難産で、死線をさまよいつつ私を産んでくれた母のことをしみじみと思い起こした一日でした。お母さん、ありがとう!! 母の日は感謝の日です。

 そして、どうか虐待のない世になるように……と祈りました。


2022.5.9 発行



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