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異変

 今年は全く雪が降りません。スタッドレスタイヤを新調した私としては少し残念なのですが、移動は楽だし、心配しながら早朝に起きて外の様子を見ることも要りません。その分、気分が何となくだらけている様にも思います。

 わが庭(と言っても雑草苑ですが)にも、今年は異変が見られました。毎年、秋には杜鵑草(ほととぎす)の葉が毛虫に食い荒らされてしまうのですが、今年はどういうわけか、侘助の葉がものの見事に無くなったのです。虫を見つけ出して退治してやろうと思いつつ、忙しさにかまけて放っておいたところ、三本の侘助の葉は全て無くなってしまって、今は花だけが咲いています。葉の無くなった侘助は何とも可笑しく、全く別の花のようです。

 オーストラリアの山火事にしても、新型コロナウィルスの猛威も地球規模で異変が広がり、私たちに警鐘を鳴らしているように思えてきます。

 そういえば子ども達の世界にも変化が見られます。昨今は表出言語(ことばで表現すること)の弱い子どもたちが増えてきているのではないでしょうか。

 「話しことば」と「言語理解」は、よく氷山に例えられます。水面上に現れた氷山は話しことば、水面下の大きな氷の塊は、言語理解ととらえられるのです。つまり「ことばの理解」を「知っていることばの数」(語い数)と置きかえてみると、知っていることばの数が少なければ、当然表現する力も落ちてくるということになります。子ども達とかかわってみると、物の名称を正しく言えなかったり、動作を表すことばや形容詞の理解などに困っている子どもたちに驚かされます。様々なことばを駆使して、自分の気持ちを表現することができなければ、暴言ともとれる短い単語で表現するしかありません。「そんな事を言ってはダメ!」と𠮟るよりも「〜という言い方もあるよ。」「〜と言えばいいよ。」と教えていくのは大人の役目じゃないかなあと思うのです。

 人の話に耳を傾けて聴くことが下手になった大人達と表現が苦手な子ども達と……さてさて、これからの社会はどの様に変化していくのでしょう。

 身の廻りで様々な異変を感じているこの頃です。


2020.2.10 発行



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