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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

烏は何故啼くの? −歌にこめられた思い−

 先日、からすが大量に死んでいるのが見つかったというニュースに、なぜか遠い昔に流行した「七つの子」の替え歌を思い出しました。

 皆さんは「七つの子」という童謡はご存知でしょう?

     からす 何故なくの からすは山に
     可愛い七つの子があるからよ
     可愛い 可愛いと からすはなくの
     可愛い 可愛い と なくんだよ
     山の古巣に 行ってみてごらん
     丸い目をした いい子だよ

 その歌の替え歌は、「からすなぜ啼くの からすの勝手でしょ!」というものでした。

 からすがギャーギャー啼く声は気味が悪いと言われますが、私は、夕方になって巣に帰っていく烏のカーカーという声にホッとした気持ちになります。「七つの子」の作詞者である野口雨情は、この作品に親が子を思う心をこめたのではないかという気がします。

 けれど「からすの勝手でしょ!」と歌われた頃から少しずつ世の中が変わってきて、自分の尺度で物事をはかって、周りを思いやる心が失せてきているのではないでしょうか。子どものいたずらに対しても「何でそんなことをするの!!」「何度言ったらわかるの!!」と叱りつける前に「〜したかったんだよね。」「ちょっと失敗しちゃったね。」などと、気持ちにそったことばかけができたら、親子関係も少しちがったものになるのではないでしょうか。そうすればその後の戒めがもっと心にひびくようになるのではないかと思います。相方が「私の勝手でしょ!!」と言い合っていては、いつまでたっても平行線のままですね。

 言うことをきかせるために物を与え、物でつっても、決して、豊かな心は育たないと思うのです。


2013.5.14 発行



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