毎年、四月二日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」です。そこで私も保護者の方々や役所の方々と一緒に、啓発のビラとグッズを大垣駅前で配りました。
駅には様々な人々が集まってきます。学生、サラリーマン、年配の方々等、一人ひとりが各々の人生を生きて、その一瞬だけを私とかかわって下さるわけです。「すみません、お願いします!」と声をかけると、歩みを止めて受け取って下さる方、迷惑そうに通りすぎる方、会わないように遠回りされる方など対応も実に様々です。「もういただきましたよ。」とおっしゃる方もありましたし、傘をさして歩いていらした老婦人は「ごめんなさい。片手がマヒなので、受け取れなくて…」と詫びて通りすぎて行かれました。
行き交う人々を見ているうちに、面白いことに受け取って下さる人と、そうでない人とがかなりの確率で見分けられるようになってきました。もちろん、多分受け取ってはいただけないだろうと思いつつも、一応は声をかけてみるということはやっていましたが……
結果は予想通りでした。
判断の差は何だろうかと考えてみると、それは、その人の持つ雰囲気、表情なのかなと思います。
子どもたちも、私たちに出会った時に、一瞬に見分けてしまう力をもっているように思います。自分を理解しようとしてくれる人なのか、そうではないのか……大人同士であれば少し話すことで分かり合えるということもありますが子どもたちは、きっと純粋な目で私たち大人の本当の姿を知るのだろうと思います。私たち大人とは違う判断の目を通して見られる私自身はどんな姿なのだろうか……そんなことを思った一日でした。
2013.4.9 発行