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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

励ましをいっぱいもらって・・・

 昨日、関特別支援学校に出向き、脳性まひのお子さん(幼児)と少しふれあい、その後、お母さん方との話し合いの場に臨みました。私が昭和五十四年に、ひまわり学園に赴任した頃は、通ってくるのは肢体不自由のお子さんばかりでしたが今は様変わりしてしまいました。でも、昨日は子どもたちと久しぶりにかかわり、私自身が励ましをいっぱいもらった気がしています。

 「感性の鋭い子ども達ですから、その感性を受け止めてあげて下さい。そして子ども達のことを詠み、作品を通して多くの人に子どもたちのことを知らしめて下さい。」

 皇后さまが作詩された「ねむの木の子守歌」に由来する「ねむの木賞」をいただき、十二年前に皇居で皇后さまに拝謁した折にいただいたことばです。私が短歌を詠んでいることをお知りになってのことでした。

 思うように話ができない、自由に体が動かせない子どもたちの中に在る感性を皇后さまが見守って下さっていることを知って、言い尽くせぬ感激にふるえたことを思い出しました。

 世の中には、障がいを持つ子ども達を他の子よりも劣った者、何もできない者として、内心で見下し、さげずんでいる人達も多いでしょう。子ども達と日々関わっている人々の中にも、子ども達のSOSのサインを知りつつも、それは家庭やその子自身のせいだと決めつけ、子どもの困り感に鈍感な人もいらっしゃるでしょう。発達障がいに関しても誤った情報が広がり排除しようという動きもあります。私達は子ども達との関わりの中で、自分の死生観や価値観を試されているのだと私は思っています。


2012.9.11 発行



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