10月末の日曜日、久しぶりに休日を自宅で過ごした。今年は庭の花をゆっくり観る時間もなく、いつの間にか秋海棠は花を終え、秋明菊のピンクは全て散って、白だけがかろうじて残り、風に揺れている。勝手口では杜鵑草(ほととぎす)が風雨で横倒しになったまま咲き、残っていたいくつかのつぼみを小さな信楽焼の花瓶にいけて、やっと今、息をついたところである。
忙しさは、時として人の感性を奪い、小さな事を見落とさせ、知らぬ間に他人を傷つけていることもあるであろう。最近自分の心に余裕がないと思うことが度々であるが、そんな時に救ってくれるのが子ども達である。320人を超える契約児数は尋常ならざる数であり、週1回通園の子ども達全てを覚えきれない責めは私自身にあるのであるが、時間が許せば何とか子ども達と関わりたいと思っている。
先日、久しぶりに療育に参加させてもらって(担任は迷惑だったかも・・・・?)子ども達と一緒に遊びを共有し、楽しい時間が持てた。この子たちが成人している頃にはどんな世の中になっているであろうか。今の私にできることは、この子たちが生き易い社会にしていくために、多くの人々の理解を得、支援の輪を広げていけるように、出来得る限りをしていくことだという思いを改めて強くした。そして、そのためには、支援のシステムが欠かせないとも思うのである。行政の枠を越えたシステムは、決して夢物語ではないと思うのだが・・・・・。
私を動かす原動力、私の原点は常に子ども達の笑顔である。
2010.11.1 発行