大垣地域ポータルサイト 西美濃


西美濃
トップ

ひまわりからのメッセージ

戻る
ひまわりからのメッセージ

いのち輝く

 先日、京都へ出かけました。南禅寺から永観堂、哲学の道へと紅葉の名所を歩きました。どこへ行っても人、人、人でごった返していました。京都の楓は、「いろは楓」という種類が多いそうで、葉の厚みが少ないために太陽に照らされると葉が日に透けて、より紅く輝いて見えるのでしょう。もちろん京都の気候も無関係ではありませんが、自然が作り出す紅葉の美しさにしばし浸った一日でした。
 2日の間をおいて学園に出勤し、朝のはき掃除を始めてハッとしました。桜の落ち葉の朱が本当に美しかったのです。毎年毎年、学園の秋を過ごしているのに、今年のように見事な桜紅葉はなかったように思います。
 道路に面したこの桜は、虫が入り、枝を切られ、お世辞にも美しい姿とは言えません。でも、その葉の何と美しいことでしょう。紅葉の名所の美しさよりも心に受けた感動が大きく、しばらく木の傍らに佇んでしまいました。
 注目を集める木々もあれば、ひっそりと人知れず立っている木もある。でも、一つひとつ、その命は輝いているのだと思いました。そして、人もまた、一つの命として、どこにあってもそれぞれが輝いているのでしょう。いえ、輝かしめたいと思ったことでした。
 季(とき)は冬に移ろうとしています。

2005.11.30 発行



ひまわりからのメッセージ