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ひまわりからのメッセージ

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ひまわりからのメッセージ

統合保育の中で育ち合う子どもたち

            かわいそう
         「かわいそう。」人はみんな こう言う
          そのたびに
            あついものがつきあげる

         「かわいそう。」
          この手足が
            そう見えるのでしょうか
          力いっぱいふみしめている足です

         「かわいそう。」
          あいさつのように言う

             ―堀 勝子詩集より―

 先日、県保育士会の研修会があり、助言者として出席しました。その席では、保育士の方々が統合保育の良さを発表され、育ち合う子どもたちの素晴らしさを伝えて下さいました。その折、「健常児は障害児に対してお世話をしてあげることで、かわいそうという人を思いやる気持ちが育つ」という発言があり、私はふと上記の堀さんの詩を思い出しました。人を思いやるということは、どちらかが優位に立って一方的にやってあげ、そして一方は常に「してもらう」という関係を言うのだろうか、世話する側の一方的な押しつけにならないのだろうか……と。
 「統合保育の中で子どもを育てていく時に大切なことは、『お世話してくれてありがとう』ということばと同時に、発達の遅い子の方にもきちんと目を向けて、『今、○○ちゃんは自分で一生懸命にやろうとしてるから、もう少し待って、見守ってあげてね。』と、お世話しようとしてくれる子どもたちに対する働きかけを忘れないことだと思う。」ということもお願いしたことでした。体を十分に動かせなかった堀さんが、言いたかったことをしっかり考えてみたいと思います。

2003.10.20 発行



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