あけましておめでとうございます。
　新年を迎えると誰もが気持ちを引きしめるものですが、皆さんはいかがですか?私は、今年は毎日ピアノの練習をしょうと思い立ちました。しかし、指は思う様に動かず、長い年月の怠慢のつけは明白でした。ただ、何回も練習をしている間に七割位の感覚が戻ってきました。それはおそらく私が幼い頃に身につけた基本の力があったからだろうと思いました。
　ところで、子ども達の発達を見た時、私たちは「〜ができるようになった」という評価をよくします。確かに出来なかったことが出来るようになることはすばらしいことなのですが、私達はついあせってしまって「〜が出来たから、次は〜。」と、課題をステップアップさせていってしまいます。ところが最初の「〜ができるようになった」ことの内容を深めることもなく、定着させることもないままに次のステップに進めようとした結果、「できていたことができなくなった」という現実に直面することがよくあります。それはおそらく、本当の意味で子どもの力になっていなかったということでしょう。特に発達やことばに弱さをもつお子さんには、こういうことがよく見られます。「〜ができた」と、目先の評価をするのでなく、それを確実に、その子自身の力として定着させていくことが必要なのだろうと思います。そのための助力、支援を今年も惜しまず、お母さん達と一緒に子育てしていきたいと考えています。

2007.1.15 発行