同市などによると、プレーパークは「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーとした遊び場。同市は、子どもたちの好奇心を大切にし、さまざまな体験や交流を通して子どもたちに自主性や主体性、社会性、コミュニケーション能力を育んでもらいたいと、2011年に岐阜県内初の試みとして開設。浅野さんたちプレーリーダーは、「NPO法人・緑の風」のメンバー。年末年始と雪や雨の日を除き、毎日朝9時から午後5時まで2人が常駐している。
原則として平日の午前中は、子育て世代の親子たちが対象。手ぶらで遊びに来てもらえるように、遊び道具をそろえるだけでなく、泥んこになった衣服を洗って干せるように物干し場を設けているほか、食べ物や飲み物を温められるように電子レンジをプレーパークハウスの前に置くなどしている。ハウスは、授乳室としても活用できる。ハウスの中には、子どもたちに貸し出す遊具だけでなく、自転車の子どもたちのために空気入れも置いてある。午後は、放課後の小学生や近くの幼稚園児たちが次々と訪れ、遊びを楽しんでいる。「子育て中のお母さんの交流の場に」と、平日の午前10時から午後2時にはママカフェも開いており、小さな子どもを連れた母親たちがコーヒーを楽しみ、話し合っている。
大垣公園のプレーパークでは、土曜・日曜日の午前10時から正午までの2時間、プレーパークハウス前で、工作や自然遊びなどのイベントが開催されている。参加費(材料費)100円を払えばだれでも参加できる。プレーリーダーたちは「同じプログラムは絶対しない」と、毎週自分たちで考えた遊びを提案している。「遊びの引き出し」を多くしたプレーリーダーたちは、幼稚園、保育園、小学校、子ども会などの要望に応じた「出張プレーパーク」なども実施。依頼のあった学校や幼稚園近くの公園で遊びの指導なども行っている。市内の玉池公園や墨俣さくら公園などにも出かけての、出張プレーパークも実施している。
6月9日に公園を訪れるとプレーパークハウス前では、母親たちと訪れた子どもたちがプレーリーダーの指導で万華鏡づくりに取り組んでいた。また、「虫を捕まえたい。網を貸して」「こんな木が落ちていた。遊び方教えて」などと、次々と浅野さんたちに相談していた。そんな時でも浅野さんたちは「一緒に遊ぼうね」などと、優しく接していた。
6月市議会でも子どもたちの居場所として評価されたプレーパーク。浅野さんは「大垣公園にプレーパークが誕生して8年。大垣公園を訪れる人は確実に増えてきている。一つの遊びをするだけでなく、遊具で遊んだあと別の遊びをするなどいろんな遊びを楽しんでいる。滞在型公園としてにぎわってきている。未来を担う子どもだけでなく、多くの市民のみなさんにも愛される公園のお手伝いをしたい」と、語る。
2018.07.02(子林 光和)