祭りの正式名称は「ソフトピアジャパン文化祭・ソフこい祭り」。「ソフこい」には「ソフトピアジャパン」と「いらっしゃい」の二つの意味が込められている。安藤さんは03年度に祭りがスタート以来、実行委員長を務めている。
「02年度に大垣市が開催したソフトピアジャパンまちづくり懇話会のメンバーに、大垣市PTA連連合会会長をしていた関係から参加したのがきっかけです。懇話会ではソフトピアジャパンが市民にとって親しみのある施設、市民が活用できる施設としてどうあるべきかについてハード、ソフト両面で論議された。懇話会の答申を受けた大垣市青年のつどい協議会の先輩でもある小川敏大垣市長から03年の正月に『ソフト面からソフトピアジャパンを市民に知ってもらえるために何か考えられないか。協力してくれ』と声を掛けられたのが始まりです」と、当時を振り返る。
実行委員会のメンバーは、ソフトピアジャパン近隣の小野、東小学校と星和、東中学校のPTA、大垣市青年のつどい協議会のOB、ソフトピアジャパンへの進出企業関係者ら約25人。うち安藤さんら4人が当初からの中心メンバー。祭りはその年の秋から毎年、ソフトピアジャパンセンタービル一帯を会場に開催。今年も10月19日に開く。
「今回も第一回以来続けているお月見コンサート =写真は昨年・大垣市提供=、ソフトピア探検隊、ICタグを使用したデジタルスタンプラリーのほか、市民ステージや地元のボランティア団体や岐阜県などのPRコーナー、バザーなども予定しています。年々参加者も増え、当初は6000〜7000人だったが、最近は8000〜9000人。『今年はいつやるの』と言う声が夏ごろから寄せられます」と、反響の良さを喜ぶ。
水上ステージを利用した今年のお月見コンサートは、相撲甚句の名手で歌手として活躍する元関取・大至と、岐阜県にゆかりの深いピアニスト・杉浦哲郎による「カンツォーネと相撲甚句の夕べ」。クラッシック、ポップス、唱歌などジャンルを超えた音楽が披露される。
「コンサートは楽しみにしている市民も多い。ソフトピア探検隊も、日ごろ入ることができないIT企業を小中学生や高校生が夏休みなどを利用して訪問。壁新聞やCM動画、チラシなどの作品を展示するほか、優秀作品を表彰します。ソフこい祭りもようやく市民に認知されてきた。スタート当初は、みんなと一緒にやれる楽しさや勢いで継続できた。6、7年目には継続の苦しさがあったが、とりあえず10回を目標にやってきた。やってきて楽しかった。進出企業や多くの人たちの協力でこれまでこれた。これからも続けていきたい」と、目を輝かす。
ソフこい祭りの成功に、05年度からは、大垣市、各種団体、進出企業などで「ソフトピアジャパン四季の回廊推進委員会」が結成され、秋だけでなく、春、夏、冬の季節ごとにイベントが開催されている。安藤さんは推進委員会の会長でもある。
2013.10.01(子林 光和)