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大垣つれづれ

  • 司馬江漢が江馬蘭斎に贈った自画像
 前回は中野好夫の著作の内容に依って大垣の蘭学者江馬蘭斎(1747−1838)、すなわち2代春齢で細香の父が司馬江漢(1747−1818)と親しかった話であった。今回の話は同年齢の二人が他界したあと、3代松斎が早く亡くなり、春齢の名を4代活堂が継いでいる時代のことである。彼が明治14年(1881)3月16日付けで、東京に居る春熙(しゅんき)、すなわち活堂の弟である金粟(きんぞく)の長男宛てに出した書簡がある。その大意は次のようである。「司馬江漢の肖像画は、見たいという方にお貸しして構わない。ただこの絵は神田御門外錦町、以前の大原二位殿屋敷に居る宮本三平氏へ譲る約束があるので、ご覧になって写されたあと、宮本氏のほうへ回していただきたい。江漢が大垣に来たのは、あなたの父上が1,2歳のときである。江漢が造ったエレキテル(江漢が蘭斎あての手紙に記した図を見るに平賀源内のそれとは別物のようである)、粉末を製造する鉄の器械(コーヒー挽き器のこと)もあったが、今は無い。彼が著した本、『西洋画談』もある。そのうち蔵を捜したらお目に掛けよう。江漢の手紙も数通ある。額はあるが、掛物はさきごろ宮本氏に譲ったので、彼が所持していると思う・・・江漢の自画像は少し遅れるかも知れないが、飛脚便で送る」。
 ここで江漢の自画像を見たい、写したいと言っているのは、のちに鮭の絵で知られる画家、高橋由一である。先にそれを譲り受ける約束をしているのは宮本三平であり、二人は同世代で、維新の時はともに洋書調所の流れを汲む開成所の画学局にあって、川上冬崖の部下であった。のちに高橋由一はこの自画像を見、それをもとに壮年の姿を想像して、いま東京芸大に所蔵されている司馬江漢像を描いたのであろう。明治26年(1893)、洋画沿革展覧会を催したとき、工部美術学校教官として来日、若い画家たちに強い影響を与えたアントニオ・フォンタネージ(1818−1882)の肖像画とともに、川上冬崖、司馬江漢のそれを本邦における洋画の祖師として祀ったことからも分かるように、洋画黎明期に活躍した宮本や高橋にとって江漢は格別の存在だったのだ。とくに宮本は以前、「小笠原諸島を描いた宮本三平」の項で紹介したように大垣出身なので、江馬家とコンタクトを取りやすいということがあったろう。
 この蘭斎が江漢から貰ったと思われる自画像は、いまに伝わっていない。ただ高橋由一が京都の高名な銅版画師のために線画で描いた模写(これも実物は残っていない。ただ高橋による明治20年=1887の年記がある)があったようで、昭和6年(1931)刊行の『浮世絵師伝』にその写真が入っている。それには由一が江漢の自賛を写したと思われるものが描き込んであり、それによるとこの自画像は江漢が案出した亜麻仁油を用いての油彩で描かれていたようであって、これが失われたのは残念に思われる。「江漢は年が寄ったで死ぬるなり浮世に残す浮画一枚」と記した江漢は、この絵が自らの姿を後世に伝えるものとなることを願ったようだが、運命のいたずらはそうはさせてくれなかった。ただ彼の没後に生を享けた高橋由一の才筆によって、それを下敷きにした若返った姿がいまに遺されることになったけれども。
2017.11.27

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