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つりびなでまちに元気を与える「いき粋墨俣創生プロジェクト」会員、遠山 志女子さん(69)


遠山 志女子さん=茶房とお山
 旧脇本陣や寺院、店舗などに手作りのつりびなを展示し、スタンプラリーなどを行う「いき粋墨俣創生プロジェクト」(熊沢淑江会長)の自主事業「つりびな小町めぐり2015」が2月21日から3月8日までの16日間、岐阜県大垣市墨俣町の旧墨俣宿一帯で開催される。プロジェクトの事務局を務める遠山さんは「つりびな小町めぐりは今年で7回目。多くの人に支えられて、今ではすっかり墨俣の名物になった。普段は人通りの少ないまちにも期間中は毎年多くの人が訪れてにぎわっています。今年も1年間かけて作った新しいつりびなをたくさん用意して待っています。ぜひ見に来ていただきたい」と、明るく呼びかける。


遠山さんからつりびなの
指導を受ける人たち=茶房とお山
 プロジェクトの発足は2007年9月。前年3月に大垣市と合併した旧墨俣町の女性たちが「歴史と桜のまち・墨俣は、一夜城、美濃路墨俣宿、寺町界隈、三大まつりなど社会資源がいっぱいある。これらの魅力、良さを生かしてまちを活性化させたい」と女性たちばかり15人で設立した。現在の会員は40〜70代の女性ばかり27人。
 「つりびな小町めぐり」は大垣市制90周年記念市民手作り事業としてスタート。つりびな飾りは着物などをほどいて縫うなどした高さ約10センチの桜や梅の花、人形、ウサギなど。一つのつりびなに35〜40個のつりびな飾りを吊るす。会員たちが毎週火曜日の午前中、熊沢会長の夫が院長を務める病院の一室に集まり、つりびな飾り一つ一つに「子供たちが元気ですくすくと育ってほしい」などの思いを込めて作り上げる。今年度も昨年5月ごろから「花」をテーマに作り始め、32カ所に飾る。個人で作って店などで飾る人もいるという。スタンプラリーのほか、期間中に写真コンテストや句会、手作り紙芝居、古着・古布などリメイク用の着物マーケット、落語の会、お茶会、園遊会なども開催する。


観光客に安らぎを与える茶房とお山
 スタンプラリーの参加者は、当初約5000人だったのが、年々増え、昨年は約1万6000人にも。スタンプラリーに参加しない人もいて、つりびなを見に来る人はもっと多く2万人以上になるのではとみられる。遠山さんは「リピーターも多く、県内だけでなく、愛知県や大阪府などからも来ていただいている。事務局にはホームページを見た人たちから『グループで行きたい。資料を送ってほしい』などとの電話が架かってきます」とうれしそうに話す。さらに「墨俣地区のボランティア団体からもスタンプラリーの受付や交通整理、のぼりたてなどを手伝っていただいている。町内のお店にもお客さんたちが入っていて、まちの活性化にもつながっているのでは」と分析する。


まちに元気を与えてくれるつりびな
 =大垣市提供、昨年写す
 プロジェクトが設立当初から取り組んでいるのは「墨俣の土産物づくり」。旧美濃路の脇本陣だった建物の一角を借りて会員手作りの和雑貨やお菓子などを販売する「ギャラリー&ショップ」をプロジェクトの発足とともに開店。毎週土・日曜日に会員がボランティアで運営している。これまでに一夜城と桜、梅、アジサイ、つりびななどが描かれた、絵つき麩せんべいや一夜城酒まんじゅうのほか、蒸しカステラやくずきり、塩釜・錦秋一夜、浮橋などの四季折々の和菓子など「脇本陣のオリジナル菓子」を開発、販売している。遠山さんは「メンバーは素晴らしい仲間ばかり。みんなと集まって話をしているのが楽しい。元気なうち、あと10年は活動を続けたい」と、うれしそうに語る。
2015.02.02(子林 光和)

今回の西美濃な人

遠山 志女子(とおやま しめこ)

 「墨俣町を訪れた観光客のために」と、岐阜県大垣市墨俣町の一夜城近くに3月3日に開店12周年を迎える「茶房とお山」を開いている。店が休みの月・火曜日には、頼まれて店でつりびなの指導もしている。元保険会社のセールスレディーというだけに、行動的でよくしゃべる。本人は「しゃべることが元気の源」と笑う。友達からは「朗らかで太っ腹。話していても気持の良い人。頼りになる」と慕われている。2人の娘は嫁ぎ、店とは別の墨俣町内の自宅で元会社員の夫と2人暮らし。


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