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□ひまわりからのメッセージ

先に泣いた方が勝ち

 連休は、あっという間に過ぎて行きましたが、皆さんは、どの様に過ごされたでしょうか。

 私は、大掃除や草取りに追われ、ちょっと休憩と思ってつけたテレビ番組で、0〜1歳半までの赤ちゃんを向かい合わせ、行司役の大人の声で泣かせて競わせる地方があることを知りました。「先に泣いた方が勝ち」という、この相撲で、座らされる前からいやがって泣き叫ぶ子がいる反面、全く泣かない赤ちゃんがいて、テレビは、その赤ちゃん達の表情を映し出していました。ほんのわずかな時間でしたので詳しくは分かりませんが、私は興味をひかれました。

 赤ちゃんは、生後6〜7ヶ月になると人見知りをはじめます。お母さんと赤ちゃんとの愛着関係が育っていると、赤ちゃんはお母さんと、それ以外の人を区別するのです。それが人見知りです。お母さんから離されても平気で、泣くこともない赤ちゃんは、もしや愛着関係が育っていないのでは……と心配にもなります。「先に泣いた方が勝ち」という相撲のルールの中に、母と子の関係性を見るという、その地方の先人の知恵ではなかったかと穿った見方もしてみたのです。

 私が心理学を学び始めた半世紀も前には、親元から離れて育てられる孤児院(養護施設)の子ども達の愛着行動が問題になり、授乳やおむつ換えの時には、赤ちゃんを抱っこした授乳や、声かけなどに心がけましょうと、声高に叫ばれたものでした。

 今は、普通の家庭でも、スマホの片手の授乳やベッドの上に寝かせたままの授乳、スマホの音での子育てなど、母子の愛着ということが改めて問われる時代になってきているようです。自閉スペクトラム症のお子さんなど、育て難さをもつ子どもたちも勿論いますが、家庭内暴力など自尊感情の低い子どもたちの根幹に愛着関係を指摘する人もいらっしゃるのです。

 子育ては、楽しいことばかりではありません。面倒で嫌になってしまうことも多いでしょう。苛々することなど当り前のことです。しかも、子どもの成長と共に親子の関り方も変えていかなくてはなりません。子育てに完璧は無いのですが、手抜きや外注は感心しません。何故なら、そのツケは、将来のもっと大きな困り感として還ってきてしまうからです。

 皆さんより少し長く生きてきた私の老婆心でしょうか……。
2017.5.8 発行

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