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□ひまわりからのメッセージ

絵本の世界を通して豊かな心を育む

 皆さんは、ノンタンをご存知でしょうか。幼児の絵本に出てくる猫の名です。

 大垣市の三歳児健診の折に、マッチングゲームにノンタンが出てきましたが、知っている子が少なく、ノンタン絵本に出合っていない子どもの多さに驚かされたことがありました。

 『ノンタンブランコのせて』や『ノンタンあわぷくぷくぷぷう』などシリーズとして多く出版されていますが、作者であった大友康匠さんが離婚されて、奥さんの清野幸子さんが著作権をもたれ、(おそらく、今までもご夫婦の合作)その後もずっとシリーズは増えていきました。しかし、2008年に清野さんが亡くなったことで、ノンタンのシリーズが終わることになったのでしょう。子どもたちが「ノンタン」と言わず「猫」と言うのを聞くと、「良い本だったのに…」と寂しい気がしていました。

 『ノンタン ブランコのせて』は、ブランコを交代するのに「1、2、3 ……10。」と数えて「おまけのおまけの汽車ポッポ ポーッとなったら代わりましょ。」と、気持ちの切りかえを促す場面があり、私はそれを替え歌にして、入浴の時は「ポーッと鳴ったら出ましょうね。」と、娘たちを育てたものです。もちろん、10まで指で数えながら……。『ノンタンあわぷくぷくぷぷう』は、泡にかくれた動物を見つけ出すお話です。動物の体の一部分を見て、全体をイメージしていくわけです。とても教育的ですよね。

 作者には叱られるかもしれませんが、職場では、ノンタンの紙芝居を作りました。パソコンもコピーも十分に普及していなかった時代のことです。節分の豆まきの意味もわからない子どもたちに対して、ノンタンを登場させてみたのでした。ノンタン絵本は小さいので、グループ療養では使えません。だから、紙芝居版にして見せたり、絵カードとして使ったり…。ノンタンは大活躍してくれたものです。

 実は、先日の新聞の書籍紹介の欄に、ノンタン絵本の広告が載っていました。それを見て、何だかほのぼのと嬉しい気持ちになったのは、きっと私だけではないでしょう。争いごとや戦いごっこばかりが目につく昨今、子どもたちの心を豊かにしてくれる本がもっともっと読まれるといいなあと祈りに似た思いでいるのです。
2016.10.17 発行

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