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□ひまわりからのメッセージ

亡き母の書棚 三十年前の『暮しの手帖』

 NHKの朝のドラマ「とと姉ちゃん」のモデルが、暮しの手帖社を起こした大橋鎭子さんと知って、母の書棚から古い暮しの手帖を取り出してみました。

 一九八六年のそれは、第三世紀一号と書かれています。創刊は、たしか昭和二十三年頃ですから三十年前のこの本は通巻何号だろうか…と考えました。

 裏表紙には花森安治のこんなことばがありました。

   「 これはあなたの手帖です
     いろいろのことが ここには書きつけてある
     この中の どれか 一つ二つは
     すぐ 今日のあなたの 暮しに役立ち
     せめて どれか もう一つ二つは
     すぐには役立たないように見えても
     やがて こころの底ふかく沈んで
     いつか あなたのくらしを 変えてしまう
     そんなふうな これは あなたの暮しの手帖です 」

 『暮しの手帖』と言えば花森安治と思ってきた私ですが、きっとドラマでは唐沢さんが素敵に演じてくれることでしょう。

 さて、私がびっくりしたのは、三十年前の暮しの手帖の中にダンボールハウスが紹介されていたことです。ダンボールハウスは、今は自閉症の子どもたちのクールダウンの場所と思いがちですが、子どもの遊び場として紹介され、作り方も書かれていました。

 私も、ひまわり学園で他の先生方と一緒に作りましたし、孫のためにも作りましたが、ここにも同じように考えて作った人がいたのだと、何だかうれしくなったのです。

 内容も読み始めると実に面白く、高齢化社会に向けて、アメリカのシカゴの平和テラスという名のアパート紹介や、自分で作る洋服、吉兆のどんぶり、秋山ちえ子や安野光雅の文章など、今でも十分に新しいものでしたし、若き日の樹木希林のインタビュー記事も読みごたえがありました。

 今も創刊当時の方針は引き継がれているのでしょうか。本屋に行ってみよう……と思ったことでした。
2016.7.11 発行

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