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□ひまわりからのメッセージ

被災地に思いを寄せて

 熊本では大変な地震が起きました。地震は、いつでも、日本のどこで起きても不思議ではないといわれますが、被災地の子どもたちのことが気がかりです。皆が大変でしょうが、特に予測が苦手な感覚過敏の子どもたちは、おそらく避難所生活など不可能でしょう。気になっても、何もできない自分に対して、苛立ちを覚えながら、日々を過ごしている人も多いことでしょう。私もその一人です。

 昔、この地域でも濃飛大震災がありました。幼い頃、村の長老の方から「家の中にいられなくて小屋がけをして暮らしていたと大じいちゃんに聞いたことがあったよ。」そして、「家の周りには竹薮があるだろう。竹は根が張っていて逃げ込むと安全だったらしいよ。」と聞かされたことを思い出しました。そういえば、今は竹薮はすっかり姿を消してしまいましたし、近くにあった断層あとと聞かされていた場所は埋め立てられてしまいました。生活の変化は、また新たな災害を生むのかもしれません。

 ところで、皆さんは、連休をどの様に過ごされましたか。

 私は、被災地のことが心にかかりながらも、庭の草取りをはじめました。

 わが庭には、柿の木が三本もあり、ちょうど若葉の美しい季節です。万葉集の研究者として高名な北山茂夫の友人でもあった歌人、大塚泰治は、この地に泊った折りに

鍋の尻こする音にて眼ざめたり宮代村は柿若葉どき

と詠みました。六十年も昔のことです。

 その一首を思い出しながら、わが庭を見渡すと、かたばみ、ふき、どくだみ、からすのえんどう、シダ、宝ちゃく草などがぎっしり繁って、まるで山道の光景です。でも、その中で咲きはじめたマーガレットに、どこからか紋白蝶が飛んできました。そして、追いかけるように黒あげはも飛び交い、私は暫し蝶たちの姿に見入ってしまいました。

 山の自然の中に居るような、こんな庭も悪くないかな…と最近思っています。雑草と一まとめで言われるどんな草にも名があり、その一つ一つが可憐な花を見せてくれますから…。人も同じだなあと、ふと思うのです。被災地に思いを寄せながら、今、私ができることを精一杯やろうと思いを新たにしました。
2016.5.9 発行

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