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□ひまわりからのメッセージ

言霊

 先日、書棚の隅に見覚えのない箱を見つけました。中を開けてみると『万葉の心』という本とCD集が出てきました。そういえば以前に購入して、そのままになっていたのだと思い出し、家でCDを聴く時間はとれないので車の中で聴くことにしました。

 解説者は万葉集の権威として名高い犬養孝先生で、大和三山や天の香具山のこと壬申の乱や大津皇子の悲劇など歴史や地名の解説もまじえて語られ、その流暢な話し方につい引き込まれてしまいます。そして遠い昔に歩き回った奈良や明日香の風景が思い出されて、私の楽しい時間になっています。

 その中に言霊についての話がありました。古の人々は、ことばには霊魂が宿っていると信じていたのですが、その心は今日にも続いていると先生は解説されていました。たしかに、私達は朝「おはようございます。」と言ったり、人と別れる時に嫌なことばは言わず「お元気でね。」とか「また会いましょう。」といったことばを使います。古代の人は美しいことばを使うと良いことがあると信じていたようですが、現代に生きる私たちも美しいことばを話すことで心を豊かに保っていけると考えているのではないでしょうか。言霊ということばは知らなくても古代から私たちの心の中に脈々と受けつがれている日本人の心といったものが残されているのでしょう。
 
 学校訪問をすると「ポカポカことば」「チクチクことば」といったような張り紙を見かけますが、私たちは日常的にことばで傷ついたり他人を傷つけたりしていることが何と多いことでしょうか。

 言霊ということばは死語になっていくのかもしれませんが子どもたちがもっと豊かに日本語を大切にしていってくれるといいなあと願っている私です。
2015.12.14 発行

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