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□ひまわりからのメッセージ

静寂に包まれて

 昨夜、私は、高岡健先生の「希望が丘子ども医療福祉センター長・発達精神医学研究所所長、就任記念祝賀会」に出席させていただきました。

 出席者の多くは、県内外の精神科の先生方で、実は私は非常に場ちがいな席にうかがったことを思い知ったのですが、いかわクリニックの井川院長のご配慮で学びの場をいただいたのだと思いました。

 祝宴の半ばで高岡健先生のご講話があり、壇上に立たれた先生は、まずフロイトのことばに触れて、第一次世界大戦中≪人々が集まって多数派を作るとき、あるいは何百万人という集団ができるとき、個々人の道徳的獲得物がことごとく失われ、もっとも古い、粗野な心的態度のみが残ったかのようになる≫と述べたこと、戦時下のPTSDの問題、さらには現在の状況にもふれて、精神科医としてどの様に対き合っていくべきかという問題提起をされていました。もちろん、それは精神科の医師だけの問題ではなく、私たち一人ひとりにとっても大きな問題を含んでいると思いました。

 しかし、何より私が驚いたのは、高岡先生のお話の間中静まりかえった会場に、もちろん私語などあるはずもなく、食器の音一つしなかったことでした。私も長く生きてきましたから、色々な職業の方の会に出席させていただきますが、精神科のお医者様がたは、日頃から患者の声をじっくりと聴くお立場にあるからなのでしょうか、さすがと思いました。主賓の講話に対する態度としてというよりも、人としての心の豊かさを感じたのでした。

 そして、遠い昔、国立秩父学園でおつかえした精神科医であられた菅修園長の姿が不意によみがえり、初心にかえって襟をただしていこうと思ったことでした。
2015.11.9 発行

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