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□ひまわりからのメッセージ

移りゆく季節の中で

 蝉の声がいつのまにか消えて、庭先で虫の声が大きくなりました。落葉樹の葉は、少し緑が薄くなってきましたし、すすきの穂が風に揺れています。

 この夏、皆さんはどの様に過ごされたのでしょうか。

 私は、東京、長野、広島など忙しく日を送りました。多くは自己研鑽のためでしたが、一日だけ松本でオーケストラを聴きました。昔は、齋藤秀雄を師とする音楽家が松本に集い「サイトウキネンフェスティバル」と呼んでいたのですが、今年から「セイジオザワ松本フェスティバル」と名を替えて開催されたのです。小澤征爾は体調を崩していて、私はファビオ・ルイージの指揮でマーラーの交響曲第五番の葬送行進曲を聴きました。十年前までは、ほとんど毎年出かけていましたが、本当に久しぶりに生の演奏にひたりました。あわただしく余裕のない生活の中でほんのひととき、こういう時が持てたということは、次の活力につながると思って、感謝しました。

 しかし、次の週には、東日本大震災のあとの子どもたちの報告を聞くことになりました。宮城からの報告でしたが、四年経ってもずっと心に傷を負ったまま生きておられる人々のこと、そして、そんな大人の中にあって子ども達の中に衝動性のある子が増えているとのこと、あるいは故郷を遠くはなれた地にあって、何もできなかった自分への罪悪感に苦しむ人々など、災害がもたらすものの悲惨さに胸がふさがれる思いでした。

 その震災の地に、また大雨、浸水の報が入ってきました。結局は傍観者にしかなれないのか、自分に何ができるのか、ただただ自分に与えられた職務を全うするしかないのだと思いつつ、無力感も否めませんでした。
2015.9.14 発行

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