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□ひまわりからのメッセージ

だまって、そっと 寄り添うこと

 昨今、殺伐としたニュースが続く中、東京大学に忠犬ハチ公と飼い主の上野教授の銅像が建つという記事を見つけました。ハチは毎日、上野教授の帰りを渋谷の駅で待ち、教授亡き後も通いつづけたことで知られています。渋谷駅前に建つハチ公の像は、戦時中に一度軍に没収されて戦後に再建されたものですが、今回の像は教授に甘えてとびつくハチと、それを受け止める教授の姿が復元されて、「やっと会えたね。」と互いに喜び合っているかの様に、ほのぼのとした銅像の写真が掲載されていました。

 動物と人との心あたたまる話ですが、さて、私たち人間同士はどうでしょうか。子どもと大人の関係はどうでしょうか。

 私は、子どもたちは大人以上に繊細な心と鋭い感性をもっていると思っています。だから、お母さんが不安になられると子どもも不安になり、担任の先生のまなざしは、そのまま子どもたちの心に影響を及ぼしていくのでしょう。「思いやりのある子に。」「心豊かなやさしい子に。」という大人の願いは、私たち大人のまなざしやことばのかけ方などによって、たやすく左右されると思うのです。

 前にダイバーと鯨のふれあいを書きましたが、人はことばを持つが故に「ことばで通じ合えないと駄目だ。」と、どこかで思っているのではないでしょうか。だからことばで表現することにこだわり、話すことを強要してしまいがちです。でも、私たちは、悲しい時や苦しい時に信頼できる相手が、ただだまって何も言わずに寄り添っていてくれるだけで安らぐということを知っているのではないでしょうか。実はそれが人と人をつなぐ原点ではないでしょうか。ことばは嘘をつきますが、相手から受ける感じは、意外と真実に近いのです。「悪いことをしたら厳しく叱るけど、あなたの気持ちは全身で受け止めるよ。」という思いを伝えられたらいいですね。
2015.2.10 発行

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