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ひまわりからのメッセージ
紫蘭の花咲く頃に
 改元に伴う十連休が終わり、日常が戻ってきました。連休明けに子どもたちは学校に行けたでしょうか。心配しています。

 ところで、我が家の庭の雑草の中で紫蘭が咲きはじめました。紫のものと、白花があって、この花が咲く頃になると、私は一人の先生のことを思い出します。

 小学校時代、体が弱かった私は、今では考えられませんが、すごく泣き虫でした。だから、「泣き虫、毛虫、はさんで捨てろ!!」などと男の子たちから、よく言われたものでした。

 四年生になった時、はじめて男の先生が担任になりました。小竹先生というその先生は、花が好きで、学校の花壇に様々な花を植えておられました。その頃学校には鳥小屋もあり、セキセイインコや文鳥などもいて、先生は、その世話もなさっていました。私は先生のあとにくっついて、先生がなさっていることを見ているのが好きでした。今のように集団下校などということはなく一度帰宅してから学校へ遊びに行くことも許されていた時代でした。先生は草や花の名をいっぱい教えて下さいました。

 ある日のこと、先生は紫の花を指さして「この花の名、知ってるか?」と、たずねられました。「知らん。」と私は答えました。すると先生は、「おお、そうだよ。あたりだ。この花はシランと言うんだ。よく知ってたな。」と、大声でお笑いになりました。その時の花壇の位置も、シランの紫の色も、先生の笑顔も私の記憶の中に鮮明に残っています。

 皆さんには、そういう思い出はありませんか?

 私は二年生の時に、いわれのない罪をきせられ、先生に責められ、幼な心に負った心の傷は、ずっと残ってはいますが、幸いにもその後、すばらしい先生方に出会えたことで、信頼感を取り戻すことができました。小竹先生との出会いも草花を通して、私の精神世界を広げて下さったと言えるでしょう。

 学校訪問をしながら、手のかかる子や障がいをもつ子、発達特性ゆえに困っている子たちを見るにつけ、先生方の心の有りようも垣間見え、先生方の子どもに対するいつくしみが、きっと子どもたちの力になっていくだろうと確信しています。幼い記憶は、一瞬のひとことも憶えているものですから……。

2019.5.13 発行
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