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文教協会の活動

4.海外研修


海外語学研修
☆研修の目的
  1. 英語によるコミュニケーション能力の育成
  2. 視野を広め、国際性豊かな教職員の育成
  3. 国際交流
  4. 英語授業や国際理解教育の授業の改善

平成28年度の研修
期日 平成28年7月30日(土)〜8月8日(月) 10日間
行程表 : PDF
参加者 教職員 4名
行き先 アメリカ合衆国 サンフランシスコ・バークレー
主な研修内容 ■語学研修
  1. LSIバークレー校での英語レッスン
    児童英語の指導方法
    アクティビティ
  2. ホームステイでのホストファミリーとの交流
  3. カリフォルニア大学構内見学、サマーキャンプに参加
■バークレー・サンフランシスコ視察
  1. 市内視察
  2. 公共交通機関の利用方法
  3. 自然・文化・歴史・芸術の理解

サンフランシスコ語学研修記録

<2日目:7月31日(日)>
【ホストファミリーとの1日】

 2日目は、それぞれのホストファミリーと過ごした。
 サンフランシスコで有名な場所に連れて行ってもらった。訪れた場所は、“Golden Gate Bridge”、“Twin Peaks”、“Painted Ladies”、“Rombert Street”の4か所。特に、Golden Gate Bridgeは、想像していたよりも大きく迫力があり、サンフランシスコに来ていると実感することができる橋であった。橋の名前の由来について聞き、昔、ゴールドラッシュと言われる時代に、金を取るために海峡を船で渡っていったのが名前のきっかけであると教えてもらった。有名な橋だからこそ、歴史的な名前の由来があると分かり、それぞれの場所・物には歴史的な背景が隠されていると実感することができた。また、夕方になると霧が発生し、町全体を覆い隠す様子を見ることができ、サンフランシスコが「霧の街」と呼ばれる由来が分かった。
 その後、家に帰ってからはホストファミリーの話を聞いたり、自分の話をしたりして交流を深めた。わたしのホストファミリーは夫婦であった。奥さんは、オークランド、旦那さんはニューヨークの生まれで、仕事の関係でアメリカのバークレーに住むようになったようだ。2人の息子さんがいるが、どちらも独立しており、下の息子さんはミュージシャンだと聞いて、とても驚いた。息子さんは、日本でも演奏する機会があり、日本に対してとても興味がある家族であると、話をしながら分かった。
 ホストファミリーは約20年以上こういった受け入れをしているとも話してくれた。「なぜそうするのか。」と聞くと、「いろいろな人と接することがとても新鮮で楽しい。常に自分たちとは違う多種多様な文化、習慣、考え方などそういったことに接することで、新しい発見ができ、得るものが大きい。だから、留学生が来ると、とてもワクワクする。」と答えてくれた。
 ホストファミリーと出会って2日目だが、たくさん話をして、アメリカと日本の歴史的な面や、外国人と交流する意義など、多くのことを学べた。

“Twin Peaks”から
サンフランシスコを望む
“Golden Gate Bridge”の写真
(霧がかかっている)

<3日目:8月1日(月)>
【LSI初日&カリフォルニア大学バークレー校】

 月曜日、LSI(語学学校)に通い始める。同じホストファミリーに、台湾からの留学生(高校生2人)も住んでいたため、彼らに学校までの行き方、切符の購入方法を教えてもらい、一緒にLSIへ向かった。BART(湾岸地区高速鉄道)という電車は、サンフランシスコ湾の沿岸を走っており、サンフランシスコの市街地から郊外を結んでいる。チャージ式のICカードを用いれば、BARTも路線バスも一枚のカードで精算することができることを、台湾留学生が教えてくれた。彼らは、この日の夜に帰国する予定だったため、電車内では、聞いておきたいことを英語でたくさん質問した。気付けば、スムーズに乗り降りすることができる座席位置や家へ帰る方法、サンフランシスコへの行き方など、どんどん質問していた。コミュニケーションの必要に迫られると、なんとか自分の英語力を駆使して話すことができること、完璧な英語表現でなくても、言いたいことが相手に伝わることを実感した。何より、異なる国の出身者同士でも、英語という言語を用いて思いを伝え合うことができる素晴らしさを感じることができた朝となった。
 LSIの「intensive English Language Program」では、All Englishでの授業であった。担当の先生は、こちらが理解できるように丁寧に説明したり、こちらが理解できているのか確かめたりしながら、話をしてくださったため、安心して学ぶことができた。この日は、英語を母語としない学習者が英語を第2言語として習得するための方法について学習した。少し難しい学習内容であったが、4人で助け合い、考えを出し合うことができたため、あっという間に午前のレッスンは終了した。
 午後は、カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkley)のキャンパスツアーに出かけた。UC Berkley は、語学学校から徒歩10分の場所に位置する、非常に大きな大学である。広大な敷地内には、5学部、約60分野以上の領域・学科がある。各学部棟は、近代建築、モダン、クラシックと時代を感じさせる建物が隣り合わせになっており、美しい風景が広がっていた。図書館は、26棟もあり、非常に静かな雰囲気の中、学生たちは、熱心に学習に励んでいた様子が印象的である。最後には、敷地内にある時計台(The Bell Tower)に行った。現地の人からは、The Campanile(フランス語)と呼ばれている。すがすがしい天気に恵まれたため、時計台の上からは、美しい景色を見渡すことができた。


<4日目:8月2日(火)>
【LSI2日目&バークレー市内の散策】

 語学学校2日目。今日の学習は、英会話とReading学習の意義について学習した。英会話では、昨日までのホストファミリーとの生活の様子やカリフォルニア大学キャンパスツアーの感想について英語で交流をした。
 午後は、現地のベテランガイドさんとともに、バークレー市内を散策した。限られた時間であったが、私たちが楽しめるように様々なお店や施設を案内してくださった。地元の映画館や観光案内所、音楽ホールや美術館などを訪れた後、バスに乗り、The Berkley Ball(スーパーマーケット)に向かった。ボウリング場の跡地にスーパーマーケットを建てたため、The Berkley Ballと呼ばれている。The Berkley Ballには、色とりどりの野菜やフルーツ、肉や魚、惣菜などの商品が豊富だった。どの商品も一つひとつが大きく、日本では見慣れない色のものがあった。日本の調味料や食材もあったため、サンフランシスコの人々から日本食が好まれている様子を感じた。アメリカの人々は、週に一度程度、大量に買い物をする習慣があることをガイドさんから教えていただいた。
 夕方、ホストマザーに夜景を見につれていってもらった。丘の上に住んでいるため、サンフランシスコ湾の向こう側には、サンフランシスコの街中を見渡すことができた。このサンフランシスコの夜景は、世界三大夜景の一つで、アメリカ人が生涯一度でいいから見てみたいと思いを寄せる、素晴らしい景色だった。


<5日目:8月3日(水)>
【サマーキャンプ及びホストファミリー宅にて】

 午後からのアクティビティでは、サマーキャンプに参加し、小学校低学年の子どもたちと交流をした。折り紙で作った紙飛行機を見せると、“I want to make it!” と楽しそうに一生懸命取り組もうとする子どもや、なかまかうまく折れず、“Help me!”と助けを求めてくる子どもがいたが、教えながら一緒に完成させると、“Thank you.” と笑顔でうれしそうに答えてくれた。さらに、自分で作った紙飛行機を使って、どの飛行機がどこまで飛ぶのか競争する姿も見られ、気に入ってくれたようでとてもうれしかった。また、踊りも大人気で、「うらじゃ」という「よさこいの踊り」を教え、日本語の歌であったが楽しく踊ることができた。言葉が分からなくても、ジェスチャーや簡単な英語で踊りの仕方を伝えることで、すぐに理解し、みんなで楽しく活動することができた。一緒にいた現地のスタッフの方にも、気に入ってもらい、大人も子どももみんなで楽しく活動をすることができた。何にでも興味津々で、ひたむきに取り組もうとする姿は、日本の子どもたちと同じく素敵だと感じた。私たちにとっても、日本の文化に誇りをもち、それを英語で説明するよい機会となった。
 夜は、ホームステイ先の近所の方が月に1回行うパーティーに参加させてもらった。このパーティーは、近所とのつながりをもつために行っているようで、近所にどんな人が住んでいるのか、顔を合わせるために行っていると教えてもらった。困ったことがあった時には、助け合いができるようにすることと、防犯の役割を果たしているということを教えてもらった。楽しく世間話をするだけではなく、近所との仲を深めているための役割をしているパーティーは、とても大切なものであると学んだ。
 このように、こちらでの生活にも慣れ、多くの方とコミュニケーションを図る機会を通して、日本との違いを感じた5日目となった。


<6日目:8月4日(木)>
【LSI4日目 午後サンフランシスコ市内散策】

 今日は午前中の研修で、カードを用いたアクティビティを実際の授業に見立てて行った。初日と比べると、メンバー全員のリアクションが自然と英語に変わっているのが分かり、うれしくなった。講師の先生の話す英語にも慣れ、授業も前向きに臨めるようになってきた。英語を使わざるを得ない環境に身を置くことが、最も言葉の習得に効果的であると実感した。講師の先生は私達に宿題として「街や電車内で自分から話しかけたり、人々の会話に何気なく耳を傾けてみたりすること」を提案した。自分の英語力には自信がなかったが、受け身ではなく自分から「伝えたい・分かりたい」という気持ちをもつことが大切だと分かった。
 また、講師の先生の友人であるフランス人の女性と、話をする機会を得ることができた。日本とフランスの学校生活、教育の課題を英語で語り合った。なんでもフランスでは17時まで学業の時間となっているそうで、学年末には厳しい進級試験があり、生徒達は高い合格基準に達するため、毎日試験勉強に追われるとのことであった。国や言語、そして考え方も異なる人々と、英語で理解し合えることに心が震え、大きな喜びを感じた。
 午後はサンフランシスコ市内の散策をした。あいにく曇り空で凍えるような寒さであったが、ケーブルカーには乗車を待つ人々の列。乗るまでに約1時間かかった。列には東京からいらっしゃった女性観光客がいて、なんと同じ教員であることが分かった。心地よいケーブルカーの揺れと、急な坂道の傾斜を感じつつ、彼女はアメリカの様々な都市を旅してきたことを話してくれた。この地へ来て、私は自分から進んで英語で語りかけ、心を開いて人々と接する新しい自分の一面に出会うことができた。異国の地でさまざまな人と出会い言葉を交わし、とても心地よい気持ちになる。改めて、英語の魅力を実感することができた。
 夜は、ホストファーザーと日本文化について語った。なんとこのあたりでは、「bonsai」という趣味が認知されていて、庭には松の枝が栽培されていた。紅葉や銀杏などもあり、カリフォルニアは日本文化の影響を強く受けていると、改めて感じた。昨夜、私が作ったお好み焼きにもかなり興味をもってくださり、早速日本料理のレシピ本を購入したようだ。


<7日目:8月5日(金)>
【LSI5日目 午後ホテルへ移動&サンフランシスコ市内散策】

 研修7日目、ホストファミリーとの別れを告げた朝、ホストマザーがバークレーまで車で送ってくれた。車中で、私は彼女の日本人に対する印象を尋ねた。これまで世界各地から多くの学生をホームステイで招待しているが、日本人の礼儀正しさ、気配りや優しさは一番すばらしいと話してくれた。改めて日本は世界から高く評価され、期待されているのだと感じた。いつかまた、必ずカリフォルニアを訪れ、ホストファミリーとの再会を果たしたいと強く感じた。
 LSIでの最終日は、講師の先生の提案でUC Berkley美術館の見学をした。UC Berkleyの多くの学生が館内の案内をしていて、彼らと話す機会も得ることができた。作品は個性的なものが多く、中でも壁一面に中国語と水墨で描かれた理想の世界を表す壁画に圧倒された。文化や言葉は違っても、芸術に対する感性は世界共通であると感じた。
 午後はスーパーシャトルで荷物をホテルまで運び、BARTでダウンタウンに向かった。日本での距離感に慣れている我々にとって、アメリカの移動はどれも戸惑うものであった。しかし、この頃になると、市内の様々な交通機関を調べながら移動ができるようになった。
 サンフランシスコ圏では、clipperというチャージ式のカードがあり、これ1枚でバスや地下鉄、ケーブルカーまで乗ることができる。坂道の多いサンフランシスコの観光は、歩きや自転車は適さないので、いかに効率よく交通機関を使いこなすかが観光の鍵であると痛感した。この街は異国情緒豊かで、どこか懐かしく、日本人が親しみやすい雰囲気を持っている。全米で最も美しく、エキサイトな街、ロマンチックな街と称されるサンフランシスコに来られたことは、私にとって貴重な体験であった。



<8日目:8月6日(土)>
【ヨセミテ国立公園ツアー】

 サンフランシスコ最後の終日フリータイムの朝、今日も霧が街を覆い、どんよりとして、やや肌寒い。今日は、4人全員がタクシーでサンフランシスコへ向かい、世界遺産の「ヨセミテ国立公園」へツアーに出かけた。
 ヒルトンホテルの前で小型バスに乗り込み、他の日本人旅行者とともに出発した。運転手兼ガイドさんは日本人で、ユーモアに富む楽しい方であった。所要時間12時間程のツアーだが、「ヨセミテ国立公園」の1/100程しか見学できないことを教えていただき、たいへんに驚かされた。ヨセミテまでの道のりは長く、サンフランシスコから約4時間かかった。道中、ガイドさんからさまざまなヨセミテについてのお話を聞くことができた。ヨセミテの意味はいまだ不明だが、原住民の言葉でグリズリー(ハイイログマ)を表すヨセムミティから来ているという話があるが、現在は1頭もいないということを教えていただいた。その代わり、ブラックベアが多く生息しているそうである。また、三大アメリカ世界遺産として、グランドキャニオン・イエローストーン・ヨセミテがあり、ヨセミテの人気は非常に高いそうである。さらに、ヨセミテに近づくにつれて山が多くなり、落石や山火事が多く、今まで身の危険を感じることもあったとのことで、実際にその痕跡を車窓から見ることができた。そして、いよいよヨセミテに到着した。
 渋滞していたが、リオオリンピックと時期が重なっていたため、幸運にも例年より訪問客が少なく、トンネルビュー、エル・キャピタン、ハーフ・ドーム、ブライダルベール滝、ヨセミテ滝をすべて訪れることができた。それらの山々の壮大さに言葉を失い、滝の美しさに時の過ぎるのを忘れるほどだった。滝の水量は少なかったが、5月頃が見ごろで水量が最も多く、ヨセミテ滝はナイアガラの滝の落差をはるかに上回り、北米一とのこと。我々4人は、川で水遊びもしながら、ヨセミテの雄大な自然を全身で感じることができた。そして、一生のうちに1度は訪れたい場所であることを、改めて実感した。



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