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文教協会の活動

6.教育実践論文

平成26年度 大垣市教育実践研究論文
平成26年度 教育実践研究論文 予備審査講評
平成27年2月20日

戸田賞候補者論文の講評

  学校名 氏名 教科・領域
興文小 杉本 典子 学級活動
 講評   健康な体と心をつくるための土台となる食に焦点をあて,学級活動の中で食に関する知識とバランスを考えた食事の意欲付けを学校で行うとともに,家庭にもアプローチした実践となっている。栄養職員と連携するなど積極的に食育の実践研修に取り組んでおり,他校の食育への参考となる内容となっている。
興文小 日比野 崇 社会科
 講評   児童が確かな学力を定着させるための手立てとして,主体的に「学びたい」と感じる導入の仕方の工夫や言語活動の充実,単元構成のあり方等を研究した論文である。特に,習得と活用の単元講成図への位置付けやねらう思考力・判断力・表現力の明確化,アイテムを活用した言語活動の充実は,丁寧で説得力のある実践となっている。
東小 井藤 綾子 学級経営
 講評   学級経営全体計画をもとに,エンカウンターを取り入れながら,子どもたちが安心して生活できる学級づくりに向けて,アンケートをもとに手立てを考慮し,実践がなされている。児童が集団として高まっていった様子が,教育相談メモや観察・聞き取りメモ,保護者との連携の様子などからうかがうことができる。
東小 渡辺 脩哉 ラファエル 算数科
 講評   「学ぶ喜びを味わうことができる授業の創造」という明確な課題意識があり,その課題解決のための仮説もしっかりとしたものがある。具体的な授業実践から仮説の検証を行っている。また,学校の研究に乗っかるだけではなく,子どもの実態・要因・改善策を論理的に筋道立てて,実践研究した論文である。さらに,1つ1つの授業に対して,授業記録を起こしながら,授業を分析して残していることも実践者の熱意を感じる。それが,論文の作品の仕上がり方にも表れている。
江東小 岡崎 茉美 算数科
 講評   研究内容に「学習集団づくり」が位置付いており,学級担任としての「聞く」「話す」を通した学級集団づくりをベースにして研究が進められている。一人学びでの導入の工夫やヒントカードの工夫,少人数指導の工夫などがされ,その実践をノートや授業の実際の様子から具体的に記述できている。また,評価についても形成的評価をカードを活用して子ども自らできるような工夫がされている。
小野小 高橋 純子 理科
 講評   子どもの姿から課題を見出し,継続的に研究に取り組んでいる。子どもの主体的な学びが促進されるように,事象の提示,継続的な観察などに焦点を当てて実践がなされている。研究の成果が,抽出児童や学級全体の成長と変容を数値や客観的なデータとして実証されている。他教科でも参考になる内容となっている。
赤坂小 勝野 静江 国語科
 講評   話し手側の意識や聞き手側の意識を高め,考えを比較することによって深まりを増し学力につなげるという目的を明確にした言語活動の位置付けが記述された実践的な論文となっている。
 平行読書を取り入れながら,5つの言語意識を育てる中で,伝え合うことの喜びや楽しさを感じさせる言語活動を位置付けており,児童の活動が明確に位置付けられている。
 児童の授業の様子をノートや写真などからも具体的に示され,子どもの変容を詳細に観察し,その様子をグラフや具体物で示すなど,実践を振り返ることができている。
牧田小 高木 俊裕 社会科
 講評   社会科に初めて出会う子どもが今後も楽しく学習していこうとする気持ちがもてるように,つまずきに対して具体的な手立てを実践している論文となっている。特に,自分の考えをもつための「ノート指導」とそれを表現するための「話し方指導」が,子どもの授業意欲を向上させる効果的な手立てとなっているとともに,抽出児童の変容がわかりやすくまとめてある。結果,社会的事象を多面的・多角的に見つめる子どもの育成につながっている実践である。
一之瀬小 香田 健治 情報モラル教育
 講評   情報モラルという今日的な課題に対して,児童,教師,保護者へのそれぞれに向けて,力をつけていくための手立てがうたれている。その際,常に対象である児童,教師,保護者のアンケート等の言葉を通してまとめられており,総合的に子どもたちを加害者,被害者にしないよう実践されている。
10 墨俣小 石井 菜穂子 国語科
 講評   PISA型読解力にかかわって,新しい視点からの意欲的な研究である。新聞や天気予報という伝える目的が明確なものに対して,有効な表現方法の指導や読み取り方指導の一例として,タブレット端末などの先進的な機器を活用し,Viewing(観ること)の要素を取り入れた言語活動への試みは価値ある実践であり,研究の一貫性を感じる。

※本論文は,一つの見方の提案として興味深いが,全てが評価できるわけではないため,単元の組み方等さらに工夫が必要ではないかと思われる。よって,本論文を戸田賞候補とするかどうか迷った論文であり,予備審査の段階では,戸田賞候補とした。
11 墨俣小 坂井 まみ 健康教育
 講評   肥満傾向に対する生活習慣病予防といった今日的な課題に対して,効果的な手立てが積み重ねられている。特に,担任や栄養教諭との協力体制や医療関係者との連携,子どもの人権や保護者の思いを汲み取りながら継続的に取り組んだ様々な実践が,成果へとつながっている。
 対象となった子ども自身が,自ら生活習慣を改善したことによる体の変化に気付いたことが,今後よりよい生活習慣を定着させようとする意欲,実践力につながっている論文となっている。
12 興文中 奥田 祐一 英語科
 講評   2年間にわたって研究実践に取り組み,学校の研究を踏まえ,生徒の実態をベースに「意志ある生徒」の育成に向けた実践論文である。
 単元を「課題づかみと見通し立て」「言語材料の習得」「活用の仕方の学び合い」「力の伸びの確認」の4つのステージとして捉え,段階的,継続的,効果的な実践が行えている。
 国語でいう言語意識の中の「相手意識」「目的意識」に重点をおいて,即興的に自分の意思を表出させるための話材や単元の工夫がなされている。また,自らコミュニケーションを図ろうとする生徒の姿を想定し,具体的な評価によって生徒の変容を把握するとともに今後の指導につなげることができるものとなっている。
13 上石津中 稲葉 雄己 数学科
 講評   指導者である教師が単元を構想することは当たり前であるが,生徒の側に立って生徒が自ら単元を構造的につかみ,既習内容を活用できるように,既習掲示や単元マップなど,できる限り工夫を凝らし,生徒の姿として数学的に質の高い力が付いていることが評価できる。
 また,一つの単元に絞り,複数年の実践の積み重ねがあり,具体的な生徒の姿で記述できている。

講評 全体として(各グループより)

 全国学力・学習状況調査や学力テスト,レディネステストから,子どもの実態を把握し,課題を見出し,研究が進められている。子どもの様子を具体的に示し,分かりやすい記述になっている。一方で,研究主題と研究仮説,研究内容のつながりの薄いものがある。また,具体的な実践の記述はあっても,その基盤になる理論の弱いものが見られた。
 全体的に質が向上していると感じられる。具体的には,研究内容へのアプローチ方法について,自分なりの考えではなく,エンカウンターやQ−U,メタ認知からなど,ある理論に基づいた実践になっている。そのため,子どもたちの変容が具体的で,各実践者の視点がわかりやすい記述になっており,どの論文もすばらしいものであった。
 全ての教科・領域において児童生徒の実態把握と今日的な課題をつかんで研究を進めていたことがよい。また,複数の単元による計画的で継続的,多角的な実践を積み重ねることで,指導の効果を確認することができていた。特に,児童生徒の実態をつかみ,検証し,調査や学習記録,発表内容等で変容を詳しく分析している実践が多い。


平成26年度 受賞者のみなさん

戸田氏庸賞作品

  学校名 氏名 教科・領域
興文小 杉本 典子 学級活動
研究主題 自らの食生活を見つめ,自主的に改善できる児童の育成
〜栄養について知り,バランスよく食べることを通して〜
 
興文小 日比野 崇 社会科
研究主題 児童が主体的に追究し,思考力・判断力・表現力を高める社会科学習の在り方
〜習得と活用を関連付けた単元の構想とアイテムを活用した言語活動の充実を通して〜
 
東小 井藤 綾子 学級経営
研究主題 安心できる学級集団にむけて
〜小学校低学年における集団へのアプローチ〜
 
東小 渡辺 脩哉 ラファエル 算数科
研究主題 学びの喜びを味わうことができる授業の創造
〜単元指導計画の創意工夫と小学校中学年における自己の変容に気付くための指導を通して〜
 
江東小 岡崎 茉美 算数科
研究主題 思考力・判断力・表現力を高める算数科指導の在り方
〜「できる」「分かる」につながる仲間との交流活動や評価の工夫を通して〜
 
小野小 高橋 純子 理科
研究主題 自然のすばらしさを実感しながら,科学的な見方や考え方を表現できる子の育成
〜「学んだから賢くなった!」を実感できる指導の在り方〜
 
赤坂小 勝野 静恵 国語科
研究主題 相手意識を明確にしながら確かな学力を身に付ける授業の創造
〜1年生の実践を通して〜
 
牧田小 高木 俊裕 社会科
研究主題 「社会的な見方や考え方を高め,自分の考えを生き生きと表現する児童の育成」 
一之瀬小 香田 健治 情報モラル教育
研究主題 情報モラル教育の推進に関する実践的研究
〜学校と家庭におけるルールづくりを通して〜
 
10 墨俣小 石井 菜穂子 国語科
研究主題 書き手を意識して読んだり,自分の考えの根拠を明らかにしながら表現したりすることができる子の育成
〜Viewing(観ること)の要素を取り入れた国語科教材における言語活動への試み〜
 
11 墨俣小 坂井 まみ 健康教育
研究主題 生涯を通じて自らの健康を保持増進することのできる子の育成
〜肥満傾向児に対する生活習慣病予防のための保健指導〜
 
12 興文中 奥田 裕一 英語科
研究主題 外国語科における「意志ある生徒」の育成
〜目的意識と相手意識をもたせ,即興的に英語で表現する生徒の姿を目指して〜
 
13 上石津中 稲葉 雄己 数学科
研究主題 数学的な思考力・表現力を高めるための数学科学習
〜3年生「相似と比」の実践を通して〜
 
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