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文教協会の活動

平成25年度
4.海外研修


海外語学研修
☆研修の目的
  1. 英語によるコミュニケーション能力の育成
  2. 視野を広め、国際性豊かな教職員の育成
  3. 国際交流
  4. 英語授業や国際理解教育の授業の改善

平成25年度の研修
期日 平成25年7月27日(土)〜8月5日(月) 10日間
行程表 : PDF
参加者 教職員 6名
行き先 アメリカ合衆国 サンフランシスコ・バークレー
主な研修内容 ■語学研修
  1. LSIバークレー校での英語レッスン、児童英語の指導方法、
    アクティビティ
  2. ホームステイでのホストファミリーとの交流
  3. バークレー小学校訪問
■バークレー・サンフランシスコ視察
  1. 市内視察
  2. 公共交通機関の利用方法
  3. 自然・文化・歴史・芸術の理解

サンフランシスコ語学研修記録

平成25年度7月27日(土)〜8月4日(日)のレポート

<1日目:7月27日(土)>

 成田空港から約10時間かけて、アメリカ合衆国のサンフランシスコに到着した。日本は連日猛暑日だったが、サンフランシスコは霧が多く発生するためとても涼しく、時には寒くも感じられ、夏なのに長袖が必要なほどで一枚服を重ねた。いよいよサンフランシスコでの生活がスタートする。16時間の時差があるため、少し時差ぼけを感じつつ、参加者は期待と不安を胸に、サンフランシスコの街に出た。
 専用車で少し市内を観光した。港町のフィッシャーマンズワーフは、観光客でいっぱいであった。海の幸がおいしいと有名なこの地のレストランで、カニサンドとポテトの昼食をとった。昼食の多さに驚いた。また、野生のアシカが桟橋に大勢いて、珍しい光景を見ることができた。
 サンフランシスコと言えば、ゴールデンゲートブリッジが有名である。霧で頭の方が少し隠れていたが、きれいに見ることができた。いつも隠れるので「恥ずかしがり屋の橋」とも言うらしい。
 観光を終えて、夕方にはいよいよホストファミリーとの対面。緊張しながら、それぞれのホストファミリーとの生活がスタートした。

<2日目:7月28日(日)>

 2日目は日曜日だったため、それぞれの家庭でホストファミリーと共に過ごした。初日にゆっくり話せなかった分、自分や家族のこと、大垣市や日本のこと、日本の学校のことなど、たくさんの話をした。ホストファミリーは熱心に耳を傾けて聞いてくれた。
 そのあとは、家の周りを散歩したり、近くのスーパーに買い物に行ったり、野球観戦をしたり、学校までの道を確認したりと、それぞれの家族で過ごし方は様々だった。
 あるホストファミリーでの1日を紹介する。
7:00 起床。朝食を食べながら、ホストファミリーとおしゃべり。
9:00 ホストファミリーが習い事に行っている間、家の周りを散歩。
12:30 隣町のスーパーマーケットに買い物へ。近くのカフェでランチ。
14:00 学校までの行き方を教えてもらい、実際に行ってみる。
18:30 夕食。ホームメイトの中国人留学生と3人で。
19:00 近所の子どもたちが遊びに来て、ゲームをする。
20:00 ホストマザーお勧めの映画を観る。
22:00 シャワーを浴びて就寝。
 スーパーマーケットでは、一つ一つのものの大きさ、種類の豊富さに驚いてばかりだった。日本の食品も売っており、ホストマザーが「日本の食べ物は、とても人気なのよ。」と教えてくれた。日本との違いや同じところなど、発見がたくさんあった。
 近所との関わりを大切にしているホストマザーは、隣の家の男の子2人を家に招待をして、みんなでボードゲームをした。ゲームの後、スパニッシュ系の彼らとは、互いに日本語とスペイン語を教え合った。
 日本に居住経験のあるホストマザーは、日本語がとてもうまく、日本の事をよく知っていた。家の中も、着物や富士山の絵、日本人形などが飾られていて、どこかほっとできる空間だった。私とのコミュニケーションも、英語と日本語を交互で使った時もあった。
 過ごし方は各家庭で様々だったが、どのホストファミリーも私たちが快適に過ごせるよう配慮し、楽しく過ごせるように色々な計画を立ててくれた。そのおかげで、私たちは素敵な一日を過ごすことができた。


<3日目:7月29日(月)>

 この日から語学学校での授業が始まった。第一関門は、自力で学校にたどり着くこと。前日に各ホストファミリーから教えてもらった道順や乗り物の乗り方を思い出したり、通りすがりの人に道を確認したりしてなんとか到着した。
 講師の先生はアメリカ人の男性だった。授業は当然のことながらオールイングリッシュで、初めは圧倒された。大垣市の英語教育について紹介すると、興味深く聞いてもらえた。言語を習得させるために言葉を発しながら動くこと(Total Physical Response)が大切だと学んだ。
 午後はバークレー小学校を訪問した。5歳から12歳の子ども達が通っていた。一部の子ども達であるが、日本の文化として折り紙を教えた。どの子も一生懸命取り組んでくれ、素敵な折り鶴を完成させることができた。ある女の子はインターネットの動画サイトで練習したことがあるらしく、ドラゴンを作っていた。日本の文化が子ども達にも受け入れられてうれしかった。
 その後、語学学校の周りを散策し、カリフォルニア大学まで足を運んだ。グッズを売っているショップには、Tシャツやトレーナーなどたくさんの物が売っていて、日本の大学との違いに驚いた。


<4日目:7月30日(火)>

 語学学校2日目は、児童英語の指導方法に関わるいろいろなactivityを教えていただいた。服の模様を英語で言う方法やフォニックスレッスン、いくつかの絵を見てその単語の示す絵を選び、名詞や動詞のvocabularyを増やすための学習方法を学んだ。また、雑誌の中の写真を選び、その写真の様子を説明したり、自分で物語を作ったりすることを通して、英語で表現する力を伸ばす学習方法を学んだ。児童が力を付けるには、vocabularyを増やし、それらを繰り返し使って身に付けさせる場や自分が言いたいことを表現させる場を多く設定するとよいことがわかった。読んだり書いたりすることをしない児童の英語力をつかむには、英語で質問をして答えることができるかどうかである。話をして、質問をして、答えさせる。答えられなければ、また、話をして、答えられるようにしていく。つまり、児童には、話すことと聞くことを繰り返し行うことで、力を付けることができるということを学んだ。
 午後は、語学学校があるBerkley(バークレー)の観光を行った。語学学校の先生に説明を受けながら、共にBerkleyを歩き、地元のスーパーマーケットを見て回った。店内はとても広く、日本とつくりが似ていた。野菜や果物は種類が多く、山積みにされて売られていた。肉や魚は、日本のようにパック詰めではなく、show windowの中で、量り売りをされていた。ホストファミリーはこれらのお店で買い物をし、食事を作っていることがわかった。


<5日目:7月31日(水)>

 ホームステイ先の家族みんなで朝食をすませ、語学学校へ向かう。バスの乗り方にも慣れ、一人でも間違えることなく向かうことができるようになった。
 語学学校では、語彙力をつけるゲーム方式の学習を4つ教えてもらう。1つ目は、家具が描かれた紙を、説明された通りに正しく置くというもの。「near」「on」「in」など、簡単な単語を活用して行うことができる。2つ目は、絵本の読み聞かせを行い、子どもがその話の中から質問を作るというもの。教師が絵本を読むときには、子どもの反応を見て、分かりやすい単語に言い換えたり、ジェスチャーを交えたり、挿絵を示すなど、子どもが理解できるように工夫することが必要である。3つ目は、「what is opposite」反対言葉は何というゲーム。4つ目は、絵を描いて、その物を当てるゲーム。絵を別の言葉で説明する発展的な活動を仕組むこともできる。ゲーム的な活動を仕組むと、子どもは飽きずに楽しく学習に向かうことができる。本時のねらいを達成できるように、子どもたちが興味をもち、意欲的に活動できる学習を考えることが重要だと実感した。
 午後からは、カリフォルニア大学バークレー校に出かけた。1868年創立で、70人のノーベル賞受賞者がいる名門校。広大な敷地に、たくさんの校舎、日本人の学生とも出会った。時計台に登ると、サンフランシスコが一望でき、とても美しかった。
 帰り道に、カフェや本屋に寄り道。一人で買い物もできるようになった。
 夕食は家族みんなで。いろいろな会話を楽しんだ。


<6日目:8月1日(木)>

 この日の学習のスタートは、マイムで英語をプロデュースさせるものだった。例えば、先生が一人に耳元で一文をささやかれるので、聞きとったその文I bought a sweater yesterday.をアクションして、見ている人が当てる、というものである。文字の指導が入っていない児童にyesterdayをどう伝えるかを考えた。カレンダーを見て指をさしながら話すという一つの方法を学んだ。また、分かるようにover gestureで行うことが大切である。役者でないといけないことをここでも実感する。また、英語を聞いたり仲間のジェスチャーを見たりして想像し、楽しく取り組める工夫は必要不可欠である。
 また、英語のピクチャーディクショナリーを使って、いろんな衣類の説明を学んだ。こういうピクャーディクショナリーが各学校に複数冊あるといいなあと思う。また、提示用に大きなピクチャーも必要である。
 さらに、評価についても学ぶことができた。何を目標として小学校英語を進めているのかをはっきりさせ、そのために、どの学年のどの単元で何をどこまで必要としていくのかを授業者みんなが共通理解する必要がある。また、T/FやYes/No Questionsでなく、英語をプロデュースさせることがより望ましいし、そういう場を設定していく工夫を継続していきたいと思う。
 授業後は、前日に予約したランチのパニーニを持って、バスでベイブリッジを渡りサンフランシスコへ移動し、ゴールデンゲートパークへ向かった。バスや電車の中では飲食が禁止なのでバスを待っている間にベンチに座って食べた。この日は、バークレーの天気がよく、気持ちがよかった。車窓からは、サンフランシスコの町並やゴールデンゲートブリッジを見ることができた。
 パークでは、博物館の展望階からすばらしい景色を眺めたり、花がきれいに咲いているところを見て回ったりした。憩いの場になっているようで、地元の人もリラックスしてすごしていた。日本庭園のコーナーがあり、大変にぎわっていた。
 最後のホームステイ先での夜。遅く帰ってくるホストに、メッセージカードを書いて、買ってきたバラをテーブルの上に置いた。夜、近くの海岸に連れて行ってくれたり、作ったちらしずしや巻きずし、味噌汁を気に入ってくれたりしたこと、そのほかいろいろな話をしてくれたことを忘れない。ホストが帰ってきてから直接お礼を伝えることができた。明日の夜は、サンフランシスコのホテルである。


<7日目:8月2日(金)>

 この日は、ホストファミリーとのお別れをしてからの登校であった。今までやさしく声をかけてくれたり、気にかけてくれたりしたことでたくさんの会話が生まれ、貴重な時間を過ごすことができた。不安な思いも日に日に少なくなっていき、自然にファミリーと生活できるようになったところでお別れである。さみしい思いもあったが、今までの感謝の意を告げて、学校へ向かった。
 いよいよ語学学校での最後のレッスンである。アンディ先生のAll Englishの授業もこれで終わりだと思い、参加者は少しでも多くのことを学ぼうと真剣であった。
 この日は、(1)間違い探しゲーム(2)Name6(お題にあった6つの名詞を英語で答える)(3)ジェスチャーゲーム(4)本の読み聞かせとクイズの方法を学び、参加者同士で実践した。日本の子どもたちが英語の力を付けつつ、楽しみながら学ぶ方法である。
 これまでたくさんの英語教授法を学んだ。日本での英語の授業の実践に生かしたいと思った。お世話になった先生にお礼を言い、卒業証書を受け取った。
 5日間学んだLSIスクールを後にし、宿泊先があるサンフランシスコへと向かった。

<8日目:8月3日(土)>

 一日かけてオプショナルツアーで観光へ出かけた。初めに、サンフランシスコの南へ約200キロメートルの半島沿いにある港町、モントレーに訪れた。古くから漁港として栄えていたが、かつての波止場はギフトショップが並ぶフィッシャーマンズワーフに代わり、現在は観光地として成り立っている。環境保護に力を入れており、プライベートロードである17マイルを車で回った。ジャイアントケルプという大きな海藻がある海はたくさんの野生動物のすみかになるそうで、今回は野生のラッコを見ることができた。野生のラッコが見られるのは世界で3か所しかないらしく、見ることができた私たちはかなりラッキーだった。他にもアザラシや岩場にはリスもいたし、潮風にさらされて、大きく曲がって育った木や珍しい植物もたくさんあった。海岸沿いは色とりどりの豪邸が建ち並び、日本とは全く違う眺めできれいだった。
 次にモントレーから車で15分ほどのカーメルヘ行った。1904年に画家や作家たちによって作られた芸術家の街で、整然とした通りには緑があふれ、美しく落ち着いた雰囲気が漂っていた。ギャラリーや個性的なショップが多く、ショッピングも楽しめた。
 ホテルに到着して、夕飯はホテルの横のお店で。やはり、アメリカは量が多く、デザートのアイスは食べ切れないほどだった。
 各自ホテルで過ごし、9日目に空港へ。最後までアメリカの空気を感じ、たくさんの物を見て、たくさんの人に触れ、各々実りのある研修となった。学んだこと、感じたことを子ども達、先生方に還元し、これからの教育に生かしていきたい。